大智不智は「本当に優れた知恵者は、無闇にその知恵をひけらかさないので、傍からは愚か者に見える状況であること」。
つまり、愚か者に見える人の中に知恵に優れた人物がいるという意味になるのです。
知者不言は「物事の道理を弁えることができる知識者は、それを軽々しく口にはしないという状況のこと」。
物事の道理をしっかりと理解できる人はそれ自体を口にしないので、傍から見ればそうであるとは気付けないと言えます。
「大智不智」の意味
大智不智とは、本当に優れた知恵者は、無闇にその知恵をひけらかさないので、傍からは愚か者に見える状況であることです。
要するに、愚か者に見える人間の中には実は知恵の面で優れていると言える人物が紛れているというい方ができ、人は見た目とか、普段の行動などで正確に判断できるものではないという意味が込められているのです。
あまり聞かれない表現と言えます。
「知者不言」の意味
知者不言とは、物事の道理を弁えることができる知識者は、それを軽々しく口にはしないという状況のことです。
道理に関して精通している、理解が進みやすい人間ほどそういった面に疎いような状況に見える可能性があります。
そういった部分を他人に話すことはないので、少なくとも長けているという風には見えづらいと言えるのです。
見た目で判断しづらいケースにおいて使います。
「大智不智」と「知者不言」の用法や用例
「知恵を持っていると思われる者であっても、そういった雰囲気が全く見られない場合がある。
だから、大智不智のような人間がいるという事実は頭に入れておくべきだ。」
「道理に対する理解がしやすい人間であっても、それを口にすることはほぼないため、そのような点に長けているとは思えない場合がある。
それを知者不言と表現するんだ。」
大智不智と知者不言はやや意味が異なっている
大智不智と知者不言はともに優れた部分を持っている人物であっても、傍から見たときにはそうは見えないといった意味で使っていきます。
ただ、大智不智は知恵において、知者不言は道理において使っていくことになりますから、そこは両者における大きな違いと言えるでしょう。
他人に簡単に話したり、ひけらかしたりしないという点は共通です。