「世辞」は、相手を喜ばせようと実際以上に誉める心にもない言葉です。
英語では「flattery」「civilities・丁寧・親切」で表されます。
「ゴマをすっても駄目だ」は「Flattery will get you nowhere」です。
「追従・ついしょう」は、人におもねるような言動をすることです。
英語では「flattery」「adulation」で表されます。
「追従的言動」は「obsequious behavior」「servile behavior」「subservient behavior」です。
「追従笑い」「a servile smile」です。
「おべっか」は、へつらうことです。
英語では「flattery」で表されます。
「おべっかを使う」は「soft-soap a person」「butter a person up」です。
「おべっかに乗らない」は「be above being flattered」「be impervious to flattery」です。
「世辞」の意味
「世辞」は、他人に対して愛想のよい言葉です。
人の気をそらさないうまい口ぶりのことです。
また、相手を喜ばせようと実際以上に誉める心にもない言葉です。
「追従口」のことです。
多くの場合、「お」をつけて用います。
以下のように使います。
客に世辞を言う お世辞笑い 見えすいた世辞を言うな 世辞に賢い
お世辞抜きでうまい手だ うまいとはお世辞にも言えない
<世辞に賢い>
世辞が上手で世渡りが巧みであることです。
「追従・ついしょう」の意味
「追従・ついしょう」は、人の後につき従うことです。
転じて、こびへつらうことです。
「おべっか」を使うことです。
人におもねるような言動をすることです。
また、その言動です。
以下のように使います。
客に追従を言う 追従笑い 追従口 追従的言動
<追従笑い>
こびへつらっておかしくもないのに笑うことです。
また、その笑いを指します。
「おべっか」の意味
「おべっか」は、へつらうことです。
目上の者のご機嫌を取ることです。
また、その言葉です。
「おべんちゃら」「追従」と同じ意味です。
人情本の娘消息に「いいよ、そんなにおだててお呉でない」とあります。
以下のように使います。
客におべっかを言う おべっかを使う
「You are a flatterer!」は、「あなたはお世辞のうまい人」という意味です。
一方、「You flatterer!」は「うまいこといっても駄目よ」という意味になります。
「an apple-polisher」も「お世辞のうまい人」という意味です。
「世辞」は 相手を喜ばせようと実際以上に誉める心にもない言葉、「追従・ついしょう」は 人におもねるような言動をすること、「おべっか」は、 へつらうことです。
「世辞」「べんちゃら」「追従・ついしょう」「おべっか」は、類語です。
「社交辞令」は、これらの言葉の関連語です。
共通する意味は「自分をよく知ってもらうために、真意に反して、相手を必要以上に褒めたりおだてたりする言葉」です。
「世辞」「べんちゃら」「追従・ついしょう」は、多くの場合「お」をつけて用いられます。
「べんちゃら」「おべっか」は、俗な言い方です。
「追従・ついしょう」は、「上役に追従する」のように「こびへつらう」という意味でも用いられます。
「社交辞令」は、付き合い上の、儀礼的な誉め言葉や決まり文句です。
「社交辞令を真に受ける」のように使います。