「証拠」は、証明の根拠となるもの、事実認定のよりどころです。
英語では「evidence」「proof」で表されます。
「確かな証拠を握っている」は「I have certain proof of it.」です。
「証拠隠滅」は「destruction of evidence」です。
「証左」は、「証拠」「あかし」「左証」という意味です。
英語では、「証拠」の場合と同様に「evidence」「proof」で表されます。
「evidence」は、「完全とは言えないが証拠となる事実」という意味です。
「proof」は、「疑いの余地のない完全な証拠」のことです。
「証拠」の意味
「証拠」は、以下のような意味です。
①証明の根拠となるもの、事実認定のよりどころです。
「証左」「あかし」のことです。
ある事実を明らかにするための根拠となるものです。
②裁判所が法律を適用すべき事実の有無を確定する材料のことです。
以下のように使います。
彼が放火したという証拠はない 論より証拠
証拠不十分で不起訴になった 証拠隠滅罪 証拠開示
「証左」の意味
「証左」の「左」は、割符の左半分という意味です。
「証左」は、「証拠」「あかし」「左証」という意味です。
ある事実を明らかにするためによりどころとなるもののことです。
または、「証人」のことです。
以下のように使います。
この件に関して、当局はいかなる証左を示す必要はない
この地質調査は、証左資料として使用できると判断します
<証・拠・左の漢字>
「証」
字義は「つげる・知らせる」「あかす・証をたてる」「容態」「仏教では、さとる・さとり」です。
①證の字の場合
解字では、「言+登」で構成されます。
「登」の部分は「のぼる」を表します。
これにより、「下から上の者に申しつげる」を意味します。
②証の字の場合
解字では、「言+正」で構成されます。
「正」の部分は「ただす」を表します。
これにより「言葉でただす・諫める」を意味します。
俗に借りて、「證」の代用をします。
「拠」
字義は「よる」「よりどころ・あかし」「ひく」「やすんずる」「おさえる」です。
解字では、「手+処」で構成されます。
「処」の部分は「獣のもつれあい」を表します。
これにより、「手がもつれ合う」を表し、「たよる」「すがる」を意味します。
「左」
字義は「ひだり」「左に行く」「たすける」「あかし・証拠」「たがう・もとる」です。
「たがう・もとる」という意味は、手足の右利きが多いためにいいます。
解字では、「ナ+工」で構成されます。
「ナ」の部分は「左手」の象形です。
「工」は「工具」の象形です。
これらにより、「工具を持った左手」を表し、「ひだり」を意味します。
また、左右の手が交互に助け合うことから、「たすける」という意味も発生しました。
「証拠」は証明の根拠となるもの、事実認定のよりどころ、「証左」は、ある事実を明らかにするためによりどころとなるもののことです。
「証拠」「証左」は、類語です。
「徴証」「ねた」はこれらの言葉の関連語です。
共通する意味は「事実を明らかにするための材料」です。
「証拠」は、一般的な言葉です。
「証左」は、「証拠」に置き換えることができます。
文章語です。
「徴証」は、ある結論を招くための証拠です。
「あかし」のことです。
文章語です。
「以下のように推断できる徴証がある」のように使います。
「ねた」は、証拠や証拠の品をいう俗語です。
「たね・種」を逆さまに呼んだものです。
「お前がやったというネタは上がっている」のように使います。