「省」と「庁」と「局」の違い・意味と使い方・由来や例文

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「省」は、中央行政機関です。

英語では「a section」「a ministry」「a department」で表されます。

英国では「a ministry」が使われます。

「運輸省」は「The Ministry of Transport」です。

米国では「a department」が使われます。

「国務省」は「The department of State」です。

「庁」は、内閣府または各省の外局として設けられる国の行政機関です。

英語では「a government office」「an agency」で表されます。

「気象庁」は「the Meteorological Agency」です。

「局」は、官庁などの組織の単位です。

「省・庁」などの下に位置し、「部」より上の組織です。

英語では「a bureau」で表されます。

「財務省主計局」は「the Budget Bureau」です。

「局長」は「the chief of a bureau」「a bureau chief」です。

「省」の意味

「省」は、以下のような意味です。

①中国では、唐代~元代の中央官庁をいいます。

②中国の最上級の行政区画のことです。

「山東省」など、現代でもその区画の一部か使われています。

③日本に於いては、律令制度の太政官に属す中央官庁のことです。

「八省」ともいいます。

「中務・なかつかさ」「式部」「治部・じぶ」「民部」「兵部」「刑部・ぎょうぶ」「大蔵」「宮内」の八省です。

④1869年(明治2)、官制改革で設けられた中央行政機関です。

長は大臣です。

2001年、中央省庁機構再編で10省になり、2007年、防衛省を加えて11省になりました。

「総務」「法務」「財務」「外務」「文部科学」「厚生労働」「農林水産」「経済産業」「国土交通」「環境」「防衛」の11省です。

⑤「はぶく」「節約する」という意味です。

以下のように使います。

管轄する省 厚生労働省 省の事務方トップの事務次官

「庁」の意味

「庁」は、以下のような意味です。

①官務を取り扱うところです。

「役所」です。

今昔物語集(14)に「閻魔の庁の前に張り据えつ」とあります。

②国家行政組織法に於いて、委員会とともに外局の一種です。

「国税庁」「気象庁」「文化庁」「宮内庁」などがあります。

③平安時代の検非違使の役所のことです。

「使庁」といいます。

以下のように使います。

気象庁 県庁 閻魔の庁 官公庁
警察庁 市庁舎

「局」の意味

「局」は、以下のような意味です。

①官庁などの組織の単位です。

「省・庁」などの下に位置し、「部」より上の組織です。

②「郵便局」「放送局」の略です。

③当面の情勢・状況のことです。

④小さく区切られた部分を指します。

⑤囲碁・将棋などの盤を指します。

または、その勝負のことです。

以下のように使います。

内閣法制局 出先から局に戻る 対局
局長 統計局 局地 局所

「省」は 中央行政機関、 「庁」は 内閣府または各省の外局として設けられる国の行政機関、「局」は、 官庁などの組織の単位
「省」「庁」「局」「署」「課」は、類語です。

「セクション」は、これらの言葉の関連語です。

共通する意味は「国家の行政機関の組織上の区分」です。

「省」は、内閣の中央官庁です。

「庁」は、内閣府、または各省庁の外局として設置される行政機関です。

また、一般に、行政事務を行う役所です。

「局」は、「部」「課」の上位に位置します。

通常「局」「部」「課」「係」の順です。

「局」の他は、官庁以外の一般企業などでも使います。

「セクション」は、「区分」「区画」「部門」のことです。

「財政管理セクション」のように使います。

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