「中空・なかぞら」と「中空・ちゅうくう」と「中天」の違い・意味と使い方・由来や例文

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「中空・なかぞら」は、空の中ほどです。

英語では「in midair」で表されます。

「中空・ちゅうくう」は、「なかぞら」「虚空」「中天」のことです。

または、内部が空虚なことです。

「がらんどう」です。

英語では、以下のように表されます。

「なかぞら」という意味の場合「in midair」で表されます。

「がらんどうの」という意味の場合「hollow」です。

「中空の柱」は「a hollow pillar」です。

「中天」は、天の中心のことです。

「なかぞら」「中空」のことです。

「月が中天にかかっている」「The moon is shining high up in the sky.」で表されます。

「中空・なかぞら」の意味

「中空・なかぞら」は、以下のような意味です。

①空の中ほどです。

「中天」のことです。

伊勢物語に「中空に立ちゐ入る雲の」とあります。

②どちらとも決まらないことです。

源氏物語(柏木)に「いづ方にも寄らず中空にうき御宿世なりければ」とあります。

③「中途」「中途半端」のことです。

源氏物語(浮舟)に「中空にてぞわれは消えぬべき」とあります。

④心が落ち着かないことです。

「うわの空」のことです。

古今和歌集(恋)に「中空にのみ物思ふかな」とあります。

⑤「軽はずみ」「いいかげん」のことです。

謡曲・恋重荷に「われ中空になすな恋」とあります。

以下のように使います。

中空を泳ぐや鯉のぼり
中空に月がかかる

「中空・ちゅうくう」の意味

「中空・ちゅうくう」は、「なかぞら」「虚空」「中天」のことです。

または、内部が空虚なことです。

「がらんどう」「から」のことです。

以下のように使います。

中空に凧が舞う 落ち葉が中空に舞い上がる
中空の幹 中空人絹 中空の柱

<中空人絹>
繊維の中に空洞がある人造絹糸のことです。

<中空糸>
細い筒状の繊維のことです。

用途と目的によって2種類に分けられます。

一つは、内部が中空であるため、カサの割に重さが軽いことを利用します。

防寒用のジャッケット・布団綿・シーツなどに使われます。

もう一つは、筒状の部分を多孔質組織として利用します。

物質分離機能を使って中空糸膜として用いられます。

「中天」の意味

「中天」は、以下のような意味です。

①天の中心のことです。

「なかぞら」「中空」のことです。

②「天下」「宇内・うだい」のことです。

③中天竺の略です。

以下のように使います。

天中に月はかかれり

<宇内>
天地の間のことです。

「天下」「あめがした」のことです。

史記(秦始皇帝紀)に「皇帝の明徳、宇内を経理す」とあります。

<中天竺>
五天竺のうち中央に位置する部分です。

「中天」「中印」ともいいます。

「中空・なかぞら」は 空の中ほど
「中空・ちゅうくう」 は「なかぞら」「虚空」「中天」のこと、または、内部が空虚なことです。

「中天」は、 天の中心のことです。

「中空・なかぞら」「中空・ちゅうくう」「中天」は、類語です。

共通する意味は「空を仰ぎ見た時にみえる広い空間を漠然と表す言葉」です。

「中空・なかぞら」は、空の中ほどのことです。

「中空・ちゅうくう」は、空の中ほどという意味の他に「がらんどう」という意味があります。

「中空糸」や「中空重力ダム」などは、その素材の内部に空間があってその目的を達成しています。

「中天」は、天の中心の意味でも使われます。

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