通常は「いつもと変わらない状況のこと」。
いつも通りの状況があるとき、特別な状況とは言えないときには通常という言葉を使います。
平常は「いつもと変わらない平穏な状況のこと」。
いつもと変わらないという意味では、通常とほぼ差はありませんけど、あくまでも平穏な状況が存在しているときに平常という言葉を使うと言えます。
「通常」の意味
通常とは、いつもと変わらないような状況のことです。
いつもと変わらないという点が重要なので、その状況が好ましいかは問われません。
つまり、理想的とは言えない状況、好ましくない状況がいつも続いている中で、今日もそういった状況であったときには通常という言葉を使うことが可能です。
逆に好ましくない状況が続いた中で、好ましい状況に変わった際には通常という言葉は使えません。
「平常」の意味
平常とは、いつもと変わらない平穏な状況のことです。
いつもの変わらない状況が存在しており、かつそれが平穏と言える状況、つまり理想的な状況であると言える場合に平常という言葉を使います。
つまり、好ましくない状況が常に続いているときには通常は使えても、平常は使えないということで、そこがこの言葉のポイントになっています。
「通常」と「平常」の用法や用例
「この国で内戦が始まって早1年が経とうとしている。
事態は特に変わることなく、今日も通常通りの1日がやってきた。
この内戦が終わる日はいつになるのだろうか。」
「今日もこの国は平常通りだ。
特にこれといった問題が起きることなく、非常に平和な毎日を満喫できている。
こういう日常がいつまでも続けばいいんだけどな。」
通常と平常はほとんど同じような意味
通常と平常という言葉は、ともにいつもと同じという意味を持っています。
したがって、その点においては差がないと言えます。
しかし、通常はいつも通りと言えるケースでは常に使えますけど、平常は平穏な状況がずっと続いている中で、いつも通りというケースでのみ使えます。
したがって、通常の方が使用頻度は高いと評価できるのです。
ちなみに平穏な状況が常に続いているときには平常のみならず、通常も使うことが可能です。