「重複」とはひとえに「同じ物事が複数重なること」及び「二つ以上同じものが重なること、またはそのような状態」のことを指します。
大体は「ひとつあればそれで充分なものが、幾つにも重なる」といった状況や「二つ以上重なると余計」というような意味合いで用いられ、
多くの場合「「元旦の朝」「馬から落馬」といった「意味が重複した表現を使用している」」といった言い回しをする時に使われます。
3 「ちょうふく」について。
4 「重複」には、およそ二通りの読み方があります。
ひとつはこの後説明させていただく「じゅうふく」で、もうひとつは今から説明させていただく「ちょうふく」です。
国語辞典などには「ちょうふく」という読みで記載されています。
「ちょうふく」といった読みの使い方をする際には「珍重(ちんちょう)」や「慎重(しんちょう)」などと同じように
「はばかる」や「大切に扱う/大切にする」といった意味の場合に使用されます。
「じゅうふく」について。
一方「じゅうふく」についてですが、こちらは「慣用読み」とされる方で、所謂正しい用い方ではありません。
誤読が元で世の中に浸透していってしまった読みの方であり、本来の読みは先に挙げた「ちょうふく」の方になります。
ですが、こちらもまた他に知られる「独壇場(どくだんじょう)」や「捏造(ねつぞう)」といった他の「慣用読み単語」よろしく世に広まってしまっているので、
あながち間違いとも言い切れません。
「ちょうふく」と「じゅうふく」はどちらが正しい読み方なのかについて1
「重複」には何故「ちょうふく」と「じゅうふく」という二つの読みがあるのか、ですが、こちらも先に述べたように「慣用読み」が原因とされています。
本来の読み方は「ちょうふく」なのですが、「重」という字が多くの場合「重厚」や「重症」といった
「じゅう」読みの方で使われている場合が多いことが原因として挙げられます。
「ちょうふく」と「じゅうふく」はどちらが正しい読み方なのかについて2
方や「重」を「ちょう」として使う単語は意外にも少なく、「尊重」や「珍重」「重用」といった単語ぐらいしかパッとはでてきません。
明らかに「じゅう」と読む単語の方が「ちょう」と読む単語よりも多いのです。
と言いましても誤読ぐらいで本来の意味自体が変わるわけではなく。
むしろ以前よりも覚えやすく、そして使いやすくなった感は否めません。
「貪欲」や「捏造」のように大元は誤読でも、一般に浸透していった読みの言葉は少なくありません。
言葉は時代と共に移り変わるものであり、多少の間違いは致し方ないことなのかもしれません。