突然、思いがけない出来事や知らせに出くわし、驚くことのたとえです。
「寝耳」は寝ている状態での耳、または寝ているときに耳に入ってくる物音を意味します。
寝ている状態では何も聞こえないと思われがちですが、
人間は寝ている間でも聞き慣れない物音を危険と判断して自分を起こすようにできているそうです。
「水」は主に川の氾濫などの濁流音を指します。
「水」が指すものは他にも説があり、氾濫を知らせる叫び声とする説や、水そのものという説もあります。
いずれにしても、無防備な状態のなかで、突然の出来事が起こって一層驚くことになり、「寝耳に水」という言葉に転じました。
「寝耳に水」の例文
「寝耳に水」の使い方を、例文と一緒にご紹介します。
「友人が転校するという話は寝耳に水だった。」
「先月打ち合わせをした担当がいつの間にか変わっているなんて、寝耳に水です。」
「長年彼とは会っていなかったが、彼の死は寝耳に水の話であった。」
「あまり目立ったところのない彼が社長になるなんて、全く寝耳に水だ。」
「寝耳に水」の類語
「寝耳に水」と似たような意味を持つ言葉をご紹介します。
・青天の霹靂
よく晴れている日に突然雷が生じる状況をたとえとして、予期しない突然の出来事に驚くことを表している言葉です。
・藪から棒
藪からいきなり棒を出されるように、何の予兆もなく起こる物事に驚く様子を表す言葉です。
・窓から槍
窓からいきなり槍を出されるように、予期しない突然の出来事を表す言葉です。
・足元から鳥が立つ
鳥が不意に飛び立つことで人が驚くことから、身近なところから予期しない出来事がおこることを表す言葉です。
寝耳に水」を英語で
「寝耳に水」にあたる英語の表現をご紹介します。
・a bolt from the blue
青空から稲妻が走るさまを表し、青天の霹靂と同じような意味を持ちます。
・out of the blue
「だしぬけに、突然」という意味のイディオムで、藪から棒と同じような意味を持ちます。
・a bombshell
「爆弾、砲弾」という意味がある一方で、口語では「驚かせるような突発的なこと」という意味があります。
「寝耳に水」のまとめ
「寝耳に水」は「思いがけない出来事が起こって、驚くこと」を意味することわざです。
予想できないような出来事や不意に起きた出来事に驚いたとき、また、思ってもいなかったことを知らされたり、突然の決定を知ったりしたときなどに使われる言葉です。
日常生活でもそのような場面に出くわすことは多々あると思います。
寝耳に水な話を聞いたときには、類語や英語表現もあわせて使ってみてください。