「見本」と「標本」の違い・意味と使い方・使い分け

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見本は「あるものの典型こと」。

「ダミー」「ひな形」「手本」と言い換えると分かりやすいです。

標本は「あるものの一部を取り出すこと」。

「試料」「試験片」と言い換えると分かりやすいです。

見本も標本も少量の物になりますが、見本は現物が分かれば模造品でも良いのですが、標本は観察や調査の対象物ですから現物そのものでないと意味がありません。

見本は現物である必要はなく、現物が分かれば良い

見本はそのものがどのようなものか形や色が分かれば見当がつきますために、そっくりに作られたものや現物の一部をこれは見本であると分かるようにして展示します。

例えば見本市ではあえて現物が展示される理由は、商品の性能の説明に必要なので現物の方が便利であるためです。

一般的なものには模造品やダミーを見本としています。

また、見本はお手本という意味もあります。

標本はあらゆるものを調査や分析をする為ためなので現物でなければなりません

標本は例えば鉱物資源や動物はく製、植物押し花など自然界の物をそのまま採取して、研究や調査、分析などを行うために作られます。

「標」の意味には証拠の意味があり現物である必要があります。

医療検査で行われている精密検査で採取される組織の一部は現物でなければ意味がありません。

蝶などの昆虫の標本も現物を採取して作られます。

展示場で太古の動物や植物などの見本を観て興味が湧き、化石の標本を集めるようになった

恐竜などは生きている現物が存在しませんから、展示する場合は作り物になります。

見本ですから形が分かれば良いのです。

それを見て太古の時代に生きた生物たちに興味が湧き、それらの化石が発見されているために集めようとしたのです。

化石は現物といえるために標本となります。

恐竜の歯や骨の一部、アンモナイトやウミユリなどの化石標本は現存しています。

見本は標本にはなりませんが、標本は見本となります

見本は見るために現物や現物と同じようなものを作りますが、あくまでも見本なので、標本とは言いません。

しかし、標本は現物の必要がありますが、標本が貴重な場合には見本を作ることがあります。

例えば月の石は現物が標本として保存展示されていますが、大変に貴重なものであるために見本としてレプリカが作られることがありそうです。

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