肯くは「うなずくと読み、首を縦方向に振る行為のこと、ものごとを承諾すること」。
「承諾」と言い換えると分かりやすい。
肯ずるは「がえんずると読み、肯定すること、承認すること」。
「承認」と言い換えると分かりやすい。
「肯く」は「頷く」と書きかえることもできます。
「肯」は「音はコウ、訓はうなずく、がえんじる、うべなう、あえて」などの読みを持つ漢字になります。
「肯く」は首を縦に振ること
「肯く」は首を縦に振る行為をすることで、「ものごとの承諾や承認、了解などをすること」です。
ちなみに首を横に振る行為は拒否を表します。
「肯定、肯首、肯諾」などと使います。
口には出さなくとも、「肯くこと」は行動だけで「承諾」を意味することと認められています。
心に染まないことは口には出したくなく、「そうなのだね」と念を押されれば、仕方なく「首を縦に振る」のです。
「肯ずる」は承諾をすること
「肯ずる」も「肯くこと」と同じですが、言葉としては少しおかしな点が有ります。
本来は「肯ぜず」と否定形で使い、「そうではない、否定する」と言う意味だったのですが、「肯ずる」と変化し、「肯定」の意味となりました。
「承諾する、聞き入れる」と言う意味です。
「肯じない、肯ぜられない」と使いますが、本来は「否定の否定」と言うことで「肯定」なのですが「否定」として使う言葉です。
「肯」と言う漢字
「肯」は「肉+止」で構成されています。
「骨に肉が密着していること、骨が付いた肉」が語源となっています。
「肯」は「あへ」と読み「敢えて、進んで~する」と言う意味もあります。
また、部首は「にくづき」になります。
対義語は「肯定、否定」の「否」です。
数は少ないのですが「肯首、肯否、肯認、肯定、肯綮」などの熟語があります。
「肯く」と「肯ずる」とは
「肯く」と「肯ずる」は「承諾すること」です。
読みが異なるのですが、意味は変わりません。
「肯く」は「首を縦に振る行為で承諾、承認」を表します。
世界では国により首を横に振ることが承諾となるので注意が必要です。
「肯ずる」は「肯ぜず=否定」が変化し、「肯ずる=肯定」になっています。
「肯定、肯首、肯否、肯認」などの熟語があります。