夷蛮戎狄は「中国の周辺にいた異民族のこと」。
現在は確認されない存在である可能性もありますが、以前は実際にこういった異民族がいたのです。
南蛮北狄は「かつて中国人が異民族に対して使っていた蔑称のこと」。
夷蛮戎狄と表現は似ていますが、意味はやや違います。
でも、異民族がかかわってくる点は同じと言えるので、そこは特に知っておきたい部分です。
「夷蛮戎狄」の意味
夷蛮戎狄とは、中国の周辺にいた異民族のことです。
かつて中国の周辺にはこういう名称の異民族がいました。
中国の場合には、民族の種類が非常に多くて、日本人にとっては全く把握できない状況かもしれません。
したがって、この夷蛮戎狄に関しても知らない、聞いたことがないという人は多いと思われるのです。
日常生活で使用する可能性は極めて低いと思われる言葉です。
「南蛮北狄」の意味
南蛮北狄とは、かつて中国人が異民族に対して使っていた蔑称のことです。
中国周辺に存在していた特定の異民族に対して、中国人が特に使っていた呼び名がこの南蛮北狄になります。
ただ、現在でもこの蔑称が使われているかというと微妙ですし、多くの日本人にとっては馴染みがない表現という言い方になるので、知らない人も多く存在する状況と言えるでしょう。
「夷蛮戎狄」と「南蛮北狄」の用法や用例
「かつて中国の周りには夷蛮戎狄といった異民族がいた。
中国人にとっては馴染みがあるかもしれないが、我々日本人にとってはほぼ知らない存在と言っていいだろう。」
「南蛮北狄というのは、かつて中国人が使っていたある異民族に対する呼び名だ。
基本的には蔑称という扱いだから、今日ではほとんど使われていない可能性もあるが。」
夷蛮戎狄と南蛮北狄は意味が多少異なる
夷蛮戎狄と南蛮北狄はどちらも中国と異民族にかかわる場面で使っていく言葉です。
したがって、似たような部分は確実に存在しています。
でも、意味が置ないかと言われれば、そうではないので、そこは理解しておく必要があるでしょう。
ただ、日常生活においてはどちらもまず使わない言葉であり、馴染みは感じづらいと評価できます。