「番う・つがう」は、鳥や獣の雌雄が交尾することです。
英語では「mate with」「copulate with」「cover」「pair off」「pair up」で表されます。
「馬を番わせる」は「mate houses」です。
「つるむ」は、牡と牝が交尾することを表す俗な言い方です。
英語で「交尾期」は「heat」「estrus」「the breading season」「the mating season」で表されます
<番の漢字>
字義は「かわるがわる」「数」「異民族・転じて、外国のもの」です。
国字での字義は、「ばん」「つがい」「つがう」「つがえる・二つ以上を組み合わせる」です。
解字では、「田+采」で構成されます。
「采・はん」の部分は「獣のつめ」の象形で「放射状に広がる」を表します。
これにより「田畑に種を蒔く」を表します。
借りて「かわるがわる事にあたる」を意味します。
「番う・つがう」の意味
「番う・つがう」は、以下のような意味です。
元々は「継ぎ合う」という意味です。
①二つのものが組み合うことです。
対になることです。
千載和歌集(恋)に「独り寝る我にて知らぬ池水に番はぬ鴛鴦(おし)の思ふ心を」とあります。
②鳥や獣の雌雄が交尾することです。
以下のように使います。
小鳥の番う季節 犬が番う つがいになる
「つるむ」の意味
「つるむ」は、「交尾む」「遊牝む」のように書きます。
牡と牝が交尾することです。
「つるぶ」「番う・つがう」ともいいます。
「連む」と書く場合は、「連れ立つ」「一緒に行動する」という意味です。
以下のように使います。
犬がかってにつるむので困る 仲間とつるんで飲みに行く
<交・尾の漢字>
「交」
字義は「まじわる」「まじえる」「まじわり」「代わる」「かわす」「かわるがわる」です。
解字では象形です。
「人がすねを組む形」にかたどって「まじわる」を意味します。
「尾」
字義は「お・しっぽ」「うしろ」「つるむ・交尾する」「星座の名前」「魚を数える語」です。
解字では、「尸+毛」で構成されます。
「尸」の部分は「獣の尻」の象形が変形したものです。
「毛」を付して「毛のあるしっぽ」を意味します。
<交尾>
生殖のためにする動物雌雄の交接です。
体内受精を行う動物で、雄の精子を雌の体内に送り込むための行動を指します。
雌雄の生殖口または交尾器を密着させて行います。
通常、生殖ため自動的行為として周期的に訪れる交尾期にのみ行います。
人間の場合、同様の行動を「性交」と呼びます。
人間には性的衝動に周期はなく、常時性交が可能です。
性交によらず生殖する方法には「人工授精」「体外受精」などがあります。
「番う・つがう」 鳥や獣の雌雄が交尾すること、「つるむ」は 牡と牝が交尾することを表す俗な言い方です。
「番う・つがう」「つるむ」は、類語です。
共通する意味は「動物の雌雄が交尾する」です。
「番う・つがう」は、「対になる」「雌雄が交尾する」という意味です。
「つるむ」は、俗な言い方で下品な表現です。
「悪友とつるんで遊ぶ」のように使う場合があります。
「仲良く連れ立って歩く」という意味です。
「つるむ」は、多くの場合、この意味で使われます。