対象は「ある目的で絞り込まれた相手のこと」。
「相手」「目的物」「焦点」と言い換えると分かりやすいです。
対照は「二つのことをいろいろ比べてみること」。
「対比」「比較」「差」と言い換えると分かりやすいです。
対称は「二つのことが釣り合っていること」。
「シンメトリー」「つり合い」と言い換えると分かりやすいです。
対象は絞り込んだ相手のこと
対象はある目的で搾り込まれた相手や物、範囲、程度のことです。
例えば、「4月の健康診断を受診できる人は8月から11月に生まれた人が対象です。
」「範囲が広過ぎますから、対象をもっと絞ってください」「この程度のタイムでは大会に出場できる対象にはならないでしょう」「攻撃対象は敵の軍事基地だ」「あんな人は恋愛対象にもなりません」などと使います。
対照は比較すること
対照の「対」は二つのものの意で、「照」は照らすつまり比較する意になります。
対照は二つの物を比べて、大きさや色、形、硬さ、性質などを比較してみることです。
一般的に使われます「対照的」は、比較した結果の差が大きい場合に良く使用されます。
「あの服は地味な印象ですが、対照的にこの服は派手な印象を受けます」「鉄は多く採れるので安価だが、対照的に金は希少価値があるので高価だ」と使います。
対称は二つの物が釣り合っていること
対称は二つの物や人、範囲、程度、大きさ、性質などが似ていて、バランスが取れていることです。
また、「左右対称」「線対称」「面対称」「回転対称」などはある軸を挟んで向き合い関係にあることを言います。
たとえば、「今度出来た駅前のツインタワーマンションは二つともそっくりで対称的ですね」「左右が対称で揃っているためバランスが良く見える」などと使います。
対象は物自体のこと、対照はそれを比較すること、対称はそれのバランスが良いこと
「たいしょう」は同音異義語があり紛らわしいのですが、それぞれの意味は全く異なります。
「対象」はある目的で選別される物や範囲、程度などそれ自体のことを言いますし、「対照」は比較の意味ですので二つの物や、範囲、程度などが対象になります。
また、「対称」は二つの同じかまたは似ている物や範囲、程度が左右、上下などに向き合っている関係をいいます。