「不埒者」と「不届き者」の違い・意味と使い方・由来や例文

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不埒者は「自分の立場やものの道理を考えずに行動する者のこと」。

「愚か者」と言い換えると分かりやすい。

不届き者は「悪行三昧をする者のこと」。

「悪人」と言い換えると分かりやすい。

「不埒者」は「埒」と言う枠・柵、転じて道理を外れた行動をする者のことを言います。

「不届き者」は「江戸時代にお上の目が届かない場所で、悪事を働く者」のことを言いました。

現代では法の目が届かない犯罪者のことを言います。

「不埒者」は行き過ぎた行動をする者

「不埒者」は普通の常識を外れた、過剰な言動をする人のことを言います。

例えば「スポーツファンなら応援をするだけなら良いが、相手を中傷誹謗することは不埒者と言われる」「フーリガンは完全に不埒者だ」「他国民を誹謗するなど非常識なことを平気でする国民は不埒者になる」「不埒者は時として不届き者に変わる」などと使います。

「不届き者」は犯罪者

「不届き者」は人の目が届かないところで、悪事をすることです。

例えば「高齢者を狙う特殊詐欺をする者は不届き者で、江戸時代なら不届き千万として死罪になる」「不届きとは江戸時代にお上の目が届かないことを言った」「現代の不届き者は特に窃盗や強盗、詐欺などを働く者を言う」「ネット上の中傷誹謗は不届き者のする行為です」などと使います。

「不届き者」は同時に「不埒」

「不埒者」は常識外のことをする訳ですから、一歩間違えれば犯罪者になり、「不届き者」となります。

江戸時代は「不届き者」と奉行に言われると死罪になるのです。

現代は罪も軽く、相当な不届き者でないと死刑宣告はしませんが、「不届き者」は結構いるものです。

例えば、政治家の収賄は明らかに「不埒者」でかつ「不届き者」の行為になります。

独裁国では死刑になる犯罪です。

「不埒者」と「不届きもの」とは

「不埒者」は犯罪の一歩手前の行為をしています。

度が過ぎれば「不届き者」になり、犯罪者の仲間入りです。

「不届き者」は法律の目をかいくぐり、悪事に走る者と言う意味になります。

昔ならば「不届き至極」で死罪は免れません。

現代ではそれに匹敵することをしても死刑にはなりませんが、死刑の基準が厳しいこともあり悪事は一向に減りません。

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