「作者」と「著者」と「筆者」の違い・意味と使い方・由来や例文

B!

「作者」は、芸術作品の作り手です。

英語では「a writer」「an author」「a poet」「an artist」で表されます。

「この小説の作者はハーディーである」は「This novel was written by Hardy」です。

「作者不詳の詩」は「an anonymous poem」です。

「著者」は、書物を書きあらわした人です。

英語では「an author」で表されます。

「著者不明の寓話集」は「an anonymous book of fables」です。

「筆者」は、書画・文章をかいた人です。

英語では「a writer」「an author」で表されます。

「本文の筆者」は「the present writer」「this writer」です。

「作者」の意味

「作者」は、以下のような意味です。

①芸術作品の作り手です。

詩歌・小説・絵画・彫刻・工芸などの作品を作る人、また、作った人です。

②歌舞伎狂言の脚本を書く人です。

③勅撰集などに選ばれた和歌の歌人です。

以下のように使います。

作者が訴えたいこと 物語の作者

<作の漢字>

字義は「つくる」「なす」「なる」「おこる」「おこす」「起きる」「たつ」「偽る」「はたらき」「作品」「うごき・ふるまい」です。

解字では、「人+乍」で構成されます。

甲骨文字では「乍・さ」で表されます。

「木の小枝を刃物で切り除く形」にかたどり、「つくる」を表します。

「人」によって行われるので「人」を付して「つくる」を意味するようになりました。

「著者」の意味

「著者」は、書物を著作した人です。

書物を書きあらわした人です。

「著作者」「著述者」「作者」のことです。

以下のように使います。

著者が訴えたいこと 論文の著者

<著の漢字>

字義は「あらわす」「あらわれる」「いちじるしい」です。

解字では、「艸+者」で構成されます。

「者」の部分は「多くのものを集める」を表します。

これにより「草の繊維で作られた衣服をあれこれと集めて身につける」を表し「着る」を意味します。

また、「多くのものを集めてはっきりした形に表す」を意味します。

<関連語>

「編者」は、ある書物を編纂した人です。

他の人が書いたものをある趣向により集める場合や、ある人の書いたものを本人でない人が編纂した場合に言います。

「民話集の編者」のように使います。

「訳者」は、ある書物・文章などを翻訳した人です。

「ゲーテの訳者として有名な人」のように使います。

「筆者」の意味

「筆者」は、書画・文章をかいた人です。

「~と筆者は考える」のように、執筆中の本人を指して言う場合があります。

以下のように使います。

筆者が訴えたいこと 論文の筆者 コラムの筆者

<筆の漢字>

字義は「ふで」「書き記す」「書き足す」「散文」「詩・文・書画」「詩・文・書画を書く腕」です。

解字では、「竹+聿」で構成されます。

「聿・いつ・いち」の部分は「手にした筆」の象形です。

「竹」を付して「竹軸の筆」を意味します。

<関連語>

「書き手」は、書いた人の意味です。

多くの場合「筆者」と同じ意味です。

「書き手の意図を尊重して原稿に手を入れない」のように使います。

「作者」は 芸術作品の作り手、「著者」は 書物を書きあらわした人、「筆者」は、 書画・文章をかいた人です。

「作者」「著者」「筆者」は、類語です。

「書き手」「編者」「訳者」は、これらの言葉の関連語です。

共通する意味は「ある書物、文章などを書いた人」です。

「作者」は、創作的内容の書物や、脚本などを書いた人をいいます。

また、彫刻や絵画などの芸術作品についても言います。

「著者」は、ノンフィクション・学術書・案内書を書いた人をいいます。

「筆者」は、ある内容の文章を書いた人です。

新聞・雑誌などの、事実報告ではなく、ある主張を持つ部分を書いた人についていいます。

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