ふべんは「不便と書き、ものごとをするのに不自由な様子のこと」。

「不便」と言い換えると分かりやすい。

ふびんは「不便と書き、かわいそうな様子のこと」。

「不憫」と言い換えると分かりやすい。

不便と言う漢字は「ふべん・ふびん」と読み、意味も違います。

「ふびん」と読む場合は当て字を使い「不憫」としていますが、元は「不便」から出た言葉なのです。

「ふべん」は不便

「ふべん」は不便と普通に使うのが正しいのです。

「不都合なこと・不自由なこと」と言う分かり易い意味です。

「この路線バスは間隔があいているために、いつも不便に感じる」「不便さこの上ない」「不便を我慢する」「何か不便に感じることがあったら言ってください」「不便さがやっと解消された」「この状況では不便なのは仕方ない」などと使います。

「ふびん」も不便

「不便」と言う言葉には「かわいそう・あわれむべき」と言う意味が本来あるために、「ふびん」と読む場合は、「不便」ではなく「不憫」としているのです。

「不憫」は「憫ではない」と思いますが、「憫」は「便」と音(おん)が同じために当て字をしたのです。

そのために「不憫」ではなく「憫(あわれ)」と言う意味になるのです。

「ふべん」と「ふびん」は「不便」から派生

「ふびん」は「不憫」なので「不便・ふべん」とは関係ない言葉に思いますが、もともとは「不便」と書いていました。

紛らわしいので当て字を使うことで「不憫・ふびん」としたものです。

漢字を別にしたために間違うことはないのですが、語源的に同じ漢字になるのです。

本来「ふびん」は「不便」と書き、「不憫」は当て字となります。

「ふべん」と「ふびん」とは

「ふべん」は「不便」ですから「不都合なこと・不自由なこと」を言います。

「ふびん」は「不憫」ですから「可哀そうなこと、憐むこと」になります。

しかし、「ふびん」は「不便」から派生した言葉で、間違えないように「不憫」と言う当て字にしたものです。

本来「不便」には「不都合」の他に「可哀そう」と言う意味があります。

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