荒廃は「荒れ果てること」。
かなり漠然としていますが、見るも無残な状況という言い方が適当でしょう。
いろいろなケースで使うことができ、悲惨に感じる光景に対して使用することが多いです。
没落は「衰えたり、滅びること」。
どちらかと言えば、以前は栄えていたものを対象にすることが多いです。
それが現在は廃れてしまったという状況です。
「荒廃」の意味
荒廃とは、荒れ果てることです。
荒れ果てるに関しては、簡単に言えば見るも無残な状況といった感じで、例えば戦後の焼け野原のような光景が該当するでしょう。
言葉を失うような光景に対して使うことが多いので、日常生活では滅多に目にしないシーンです。
かなり貧しい国などに行かないと、荒廃と言える光景に遭遇する可能性は低いです。
「没落」の意味
没落とは、衰えたり、滅びたりすることです。
以前は栄えていたものを対象にすることが多いです。
また、没落は人を対象にすることも大いにあります。
以前は優れた状況だったのに、現在は見るも無残な状況になってしまった、そんなシーンで使っていくので、荒廃に近いような意味を持っていると言えます。
したがって、区別をするのが難しく感じるかもしれません。
「荒廃」と「没落」の用法や用例
「いまだに内戦が続いているような国に行くと、街が荒廃している様子がうかがえる。
日本とは比べ物にならない状況で、安心して暮らせる状況とは言えないだろうな。」
「あの人は以前は社会的地位も高くて、ぜいたくな暮らしをしていたようだが、現在は没落しており、それまでとは比べ物にならない生活水準に落ちたみたいだ。」
荒廃と没落は現在の状況は似たようなもの
荒廃と没落はともに見るも無残な状況を指している言葉です。
現在の光景そのものが見るに堪えないといった意味を持っています。
ただ、荒廃は現在のみを指しているのに対して、没落は以前と比べての比較の部分を含めているので、そこに違いがあります。
また、荒廃は光景に対して使いますけど、没落は人物に対しても使うので、そこも違いと評価できるでしょう。