「スーパー」も「ハイパー」も、特に優れていること、極めて強力であることを示す表現する英語の接頭辞です。
多くの言葉に付けることで複合語を作り、元の言葉に「より優れた~」という意味を与えます。
「スーパー」はラテン語、「ハイパー」はギリシャ語が語源であるという違いがあるだけで本来は同義語ですが、現在は「スーパー」より「ハイパー」の方が程度が上と見られています。
「スーパー」の語源はラテン語
「スーパー」という言葉は、元は英語の「superior」という単語で、さらにその語源はラテン語の「superus」という単語です。
日本語では「超~」という訳語が充てられます。
「sur-」という接頭辞に変化しているケースもあり、例えば「超過料金」を意味する「surcharge」も同じ語源の言葉が元になっています。
また先述の「superior」をラテン語の発音に近付けると「スペリオール」となり、やはり「スーパー」に近い意味で一部書籍などに使われています。
「ハイパー」の語源はギリシャ語
「ハイパー」という言葉は、元は「ヒュペル」と発音されるギリシャ語で、これを英語表記したものが「hyper」となります。
語感から「high+super→hyper」と解説されることもありますが、これは誤解です。
一方で英語でも日本語でも「ハイパー>スーパー」と見られていることは事実で、日本語では「極超~」という訳語が充てられます。
用例から見る「スーパー」と「ハイパー」の違い
速さを表す言葉としては、「スーパーソニック(supersonic、超音速)」という言葉が単に音速を超えることを意味するのに対し、「ハイパーソニック(hypersonic、極超音速)」はマッハ約5以上の高速を意味します。
またヨーロッパに広く見られる「ハイパーマーケット」という業務形態は、スーパーマーケットよりも広い売り場面積を有することが基準とされています。
既存の言葉では使い分けに注意
「スーパー」と「ハイパー」という言葉自体で言えば「スーパー<ハイパー」と見るのが一般的ですが、単に語感から(「スーパー」の登場なしで)「ハイパー」が使われるケースや、「とにかくすごい」ということを強調するために「スーパーハイパー」という言葉を使うケースも見受けられます。
新語を作るという状況であれば、どちらを使っても受け手に意図は伝わるようです。
一方で音速やマーケットの例のように定義が決まっているケースもあり、既存の言葉として使う場合は使い分けに注意が必要です。