一時金は「労働組合から見た賞与のこと」。
「後払い」と言い換えると分かりやすい。
賞与は「会社から見たボーナスのこと」。
「ボーナス」と言い換えると分かりやすい。
一時金も賞与も同じものを、労働組合と会社とのボーナスの考え方による呼び方の違いです。
ですから春闘では必ず賞与・ボーナスではなく一時金と言われています。
「一時金」とは後払いという考え
「一時金」とは労働組合がボーナスのことをそのように表現しているのです。
毎月の給与としてもらうべき金額が、一括して夏と冬の時期に会社から後払いで支給されるという考え方です。
賞与は褒美でもなく後払いの一括一時金というわけです。
労働者から見れば給与の後払いと考えるのでわざわざ「一時金」と呼んでいるのです。
「賞与」は会社の都合の良いやり方
「賞与」は会社の考えでは業績により支給される慰労金・ご褒美の性格があります。
労働組合の言うように労働者の権利として毎月分割で支給すると給与の額が増えてしまいますから、人件費をなるべく抑えようとする苦肉の策なのです。
もしも、業績不振になれば賞与は減額できますし、好業績でも理由をつけてなるべく低く抑えようとします。
「一時金」は「賞与」のこと
「一時金」と「賞与」は同じものを、呼び方を変えて言っているのです。
労働組合の考え方は、賞与は本来給与の一部として毎月貰うべきもので、慰労という考え方を取らないのです。
一括・一時に後払いでもらっているものということです。
これは労働組合が「資本家は労働者を搾取している」という基本的な考えが根底にあるため、このような考えをするのです。
「賞与」「一時金」について。
「賞与」は会社からすれば業績を反映したもので、褒美として与える金という考えです。
一方、労働組合としては、春闘の末に勝ち取った給与の後払い金という考え方なのです。
どちらにしても労働者としては有難い生活資金ですから、「賞与」として自分たちの働きを反映した物ということで頂戴する方が気分はよいといえるかも知れません。