「始末」と「顛末」の違い・意味と使い方・由来や例文

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始末は「ことの初めから終わりまでの事情のこと」。

「全事情」と言い換えると分かりやすい。

顛末は「ことの初めから終わりの経緯のこと」。

「全経緯」と言い換えると分かりやすい。

始末も顛末も始めから終いまでを時系列で詳しく説明する意味ですが、場合により使い方が若干異なることがあります。

顛末より始末がやや重い感じがします。

「始末」はことの始まりから収束までのこと

「始末」を使う言葉は「始末記」「始末書」「始末を付ける」「始末が悪い」などがありますが、「始末を付ける」はやり残し残したことを片付ける意味があり、「始末が悪い」はことの収束状況が思わしくないことを意味します。
また、「始末が付かない」は終結できないと言う意味になります。

ですから「始末」には「終い」の意味合いが強い言葉と言えます。

「顛末」もことの全経緯のこと

「顛末」は「始末」と同じ意味なのですが、使い方が違います。
「顛末記」「顛末書」は良いとして、「顛末を付ける・顛末が悪い・顛末が付かない」は変です。

「顛末」は「ことの顛末」と言う言葉で良く使います。

「ことの始末」は逆に変なのです。

何が起きたのか、どの様な影響や被害があったのかなど原因・経緯・調査結果などを説明することです。

どの様な時に「始末書」なのか「顛末書」なのか。

重大ミスで迷惑をかけ損害が発生したのなら、「始末書もの」なので当然「始末書」になります。

場合によっては懲戒処分・刑事罰もあり得るのです。

ことの顛末は勿論、対策や謝罪も盛り込む必要があります。

「顛末書」はミスを口頭で済ませる訳にはいない場合、ことの顛末を時系列で丁寧に説明することで、処分対象にはならない場合などに書きます。

「始末」と「顛末」の違い

「始末」は「終い」に重点を置いた言葉になり、謝罪にも重きを置く言葉です。

「始末書」「始末を付ける・始末が悪い・始末が付かない」などがあります。

「顛末」は一通り原因・経緯の説明をして対策などを述べるもので、謝罪の意味は少ないものになります。

ですから「始末」は「顛末」より意味合い・度合が重い言葉と言えそうです。

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