「農業」は、土地を利用して有用な植物を栽培することです。
または、有用な動物を飼育して生活に必要な資材を生産することです。
英語では「agriculture」「farming」で表されます。
「酪農」は、乳牛などを飼育し、乳をしぼり、乳製品を製造する農業のことです。
英語では「dairy farming」で表されます。
「畜産」は、家畜を飼育、増殖し、人間生活に有益な物資を得る産業のことです。
英語では「stock raising」「farming」「stock breeding」で表されます。
「農業」の意味
「農業」は、土地を利用して有用な植物を栽培することです。
穀物や野菜や果実などを栽培します。
または、有用な動物を飼育して生活に必要な資材を生産することです。
有機的生産業を指します。
狭義に於いては、耕種農業指し、広義に於いては、農産物の加工や林業も含みます。
以下のように使います。
農業機械
農業を奨励する
実家は農業をしている
農業経済
「酪農」の意味
「酪農」は、乳牛などを飼育し、乳をしぼり、その乳を加工してバターやチーズなどを作る農業のことです。
乳製品を製造する農業のことです。
「酪」は、「乳製品」の意味です。
「酪農」は、13~14世紀にオランダを中心に始まりました。
18~19世紀の農業革命によって近代酪農として発展し、米国・オーストラリアで普及しました。
現在、オランダ・デンマーク・スイスは乳製品やチーズの生産で有名です。
また、米国は世界一の酪農生産国です。
日本では、飛鳥時代から奈良時代にかけて、牛を飼い「酪」や「酥・そ」と呼ばれる乳製品を作っていたと云われます。
近代酪農は、1880年ごろからから始まりました。
以下のように使います。
酪農家 酪農を営む
酪農の盛んな地方
「畜産」の意味
「畜産」は、家畜を飼育、増殖し、人間生活に有益な物を売る産業のことです。
卵・乳・肉・皮革などの物資や役畜を生産する産業のことです。
牛に関しては特に「酪農」と呼びます。
欧米各国では、伝統的に農業と結びついて発展しました。
日本は歴史的に農業が中心で畜産業は盛んではありませんでした。
畜産に適した牧草地が少なく、畜産技術が普及していなかったため、畜産は発展が遅れていました。
第二次世界大戦後、国民の食生活の変化やカロリー摂取様式の変化などで、畜産物に対する需要が著しく増しました。
加えて、最新式の畜舎や畜産飼料機械などの普及などによって、畜産業は発展しました。
以下のように使います。
畜産試験場
畜産学
畜産農業
「農業」は、農産物や家畜の生産・加工などの全般を指します。
「酪農」は、畜産のうち牛に関する農業をいいます。
「畜産」は、家畜を飼い、乳・肉・卵などを得る農業全般をいいます。
「農業」「農林」「酪農」「畜産」は、類語です。
共通する意味は「作物を栽培したり家畜を飼育したりして、それをそのまま、あるいは加工して利用する活動のこと、または、その関連産業」です。
「農業」は、農産物や家畜の生産・加工などの全般を指します。
「農林」は、特に農業と林業を指します。
「酪農」牛などを飼って乳製品を作る「農業」のことです。
「畜産」は、家畜を飼い、乳・肉・卵などを得る農業全般をいいます。
「酪農」「畜産」は、農作物を栽培することには用いません。