「大概」と「大抵」は類語です。
共通する意味は、「量や範囲についてその大部分」「または、ほぼすべてにわたって及ぶ様」という意味です。
「大概」は、全体の中の「大部分」の意味です。
また、「小説の大概」のように「骨格」という意味があります。
「大抵」は、「程度・頻度のほとんど」という意味です。
「大抵の決心では引き受けられない」のように普通の程度ではないことを表します。
「概ね」は、全体の中の主な点を大きくつかむことを言います。
概要の意味でも使われます。
「殆ど」は、全体・完全に近い量や程度のことです。
「今にも」「もう少しのところで」という意味もあります。
「大概」の意味
「大概」は、概略のことです。
「おおよそ」「大方」「あらまし」を意味します。
また、「ほとんど」「大部分」という意味もあります。
副詞的に用いる場合「たぶん」「おそらく」という意味になります。
英語では「generally」「in general」「mostly」「mainly」で表します。
以下のように使います。
大概大丈夫だろう。
大概のことは我慢する
大概にする。
ことの大概が判明する。
大概嫌になった。
郵便は大概10時ごろ来る。
私は大概うちにいる。
大概判りそうなものだ。
大概のことに驚かない。
「大抵」の意味
「大抵」は、ほぼ間違いないと推理するさまを表します。
「おおかた」「おおよそ」「大概」のことです。
打消しを伴うと、「ひととおり」「なみなみ」「普通」という意味になります。
「ずいぶん」「たいそう」という意味もあります。
「たぶん」「おそらく」という意味です。
「~する」の形で使う場合、「いい加減」「ほどほど」という意味になります。
英語では「generally」「mostly」「usually」で表します。
以下のように使います。
ふざけるのも大抵にしなさい。
両国の水茶屋には行くな、大抵銭を出すことになる。
大抵のことは知っている。
大抵5時に仕事は終わる。
夜は大抵7時ごろには家に帰る。
苦労は大抵ではない。
子を売るというのは大抵の事ではない。
かれの成功は、大抵の努力ではない。
彼の大抵の作品は読んだ。
大抵の人が反対する。
そこまで準備すれば大抵うまくいく。
概ね(おおむね)の意味
概ね(おおむね)は、「だいたいの趣意(行おうとする考え)」「大意」「おおよそ」という意味です。
また、「内容の概略」「あらまし」という意味もあります。
副詞的に用いる場合、「だいたい」「おおよそ」という意味になります。
英語では「approximately」で表します。
以下のように使います。
概ね月の半ばに支払われます。
話の概ねは理解した。
概ね良好である。
事件の概ねは以下のとおりです。
殆ど(ほとんど)の意味
殆ど(ほとんど)は、「おおかた」「大略」という意味です。
全部ではないが全部に近い様を表します。
打消しを伴うと、「全くと言っていいほど」という意味になります。
また、「すんでのところで」「もう少しのところで」という意味もあります。
英語では「almost」「nearly」で表します。
以下のように使います。
殆どが賛成だ。
その人の消息は殆どわからない。
殆ど轢かれる所だった。
朝から殆ど食べていない。
内閣支持率は殆ど変わっていない。
彼は殆ど泣きそうだった。