競(きょう)は「競の慣用音のこと」。

「競争」と言い換えると分かりやすい。

競(けい)は「競の漢音の音のこと」。

「競馬」と言うと分かりやすい。

「競」と言う字は「人人+言言」から構成されているので「二人の人が言い争う=競う」となったものと言われています。

競には呉音と慣用音と漢音があり、現代では慣用音と漢音が良く使われています。

「競(きょう)」は慣用音

「競(きょう)」は慣用音ですが、比較的良く使用されています。

「競争が始まる、100m競走、陸上競技、人気歌手の競演、公営ギャンブルの競艇、差押え品の競売、50km競歩、競合企業」などになります。

特に「競争、競技」などは「きょう」と読まないとおかしく聞こえます。

なお、「競売」は「きょうばい、けいばい」とどちらも読まれています。

「競(けい)」は漢音

「競(けい)」は漢音ですが限定的に使用されています。

「公営ギャンブルの競馬、競輪、差押え品の競売(けいばい)」などに使われています。

その他で「けい」と使う言葉はほとんどありません。

「競馬」を「きょうば」、「競輪」を「きょうりん」とは言いません。

慣用的に「けいば、けいりん」なのです。

「競売」は「きょうばい、けいばい」と読みますが、公的には「けいばい」が使われているようです。

「きょう」と言う慣用音とは

競の呉音は「ぎょう」なので、使いづらいのか「きょう」と言う慣用音にしているのです。

このような例は呉音、漢音、唐音などに当てはまらないケースとして日本語には良くあることです。

読みやすさや間違いなどで読まれたものが定着したものがほとんどです。

情緒は「じょうしょ」ではなく「じょうちょ」と言う例などがあります。

「競(きょう)」と「競(けい)」とは

「競(きょう)」は慣用音で、本来の呉音は「ぎょう」となり読みづらいのか「きょう」となったものです。

「競争、競技、競演、競合、競歩」などの言葉があります。

「競(けい)」は漢音で、限定的に使われています。

「競馬、競輪、競売」などですが、「競売」は「きょうばい」とも読まれます。

慣用音は呉音や漢音、唐音などに当てはまらない、日本独特の読み方です。

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