「寄与」と「献身」の違い・意味と使い方・由来や例文

B!

「寄与」は、国家や社会に対して役に立つことです。

英語では「a contribution」で表されます。

「彼は日本の経済発展に大いに寄与した」は「He contributed greatly to the economic development of Japan. 」です。

「献身」は、一身をささげて尽くすことです。

英語では「devotion」「devote」で表されます。

「国家統一のために献身的な努力をした」は
「He devoted himself to the unification of his country. 」「He dedicated himself to the unification of his country. 」です。

「寄与」の意味

「寄与」は、国家や社会に対して役に立つことです。

社会や人のために力を尽くして役立つことです。

「貢献」と同じ意味です。

以下のように使います。

地域福祉に寄与する 業界の発展に寄与する 医学の発展に寄与する

☆contribute
原義は「供に与える」です。

自動詞の意味は「寄附する」「寄与する・貢献する」「寄稿する」「意見を述べる」です。

「困難を克服するために彼女の経験が役立った」は
「Her experience contributed toward overcoming difficulties. 」です。

「献身」の意味

「献身」は、一身をささげて尽くすことです。

自己の利益を顧みないで力を尽くすことです。

「自己犠牲」と同じ意味です。

以下のように使います。

献身的な介護 難民救済に献身する

☆「devotion」
原義は「心から誓う」です。

他動詞の意味は「ささげる」「一身をゆだねる」「~を呪う」です。

「マザーテレサはまずしい人々の世話に身をささげた」は「Mother Teresa has devoted herself to caring for the poor. 」です。

☆寄・献の漢字

「寄」
字義は「よせる」「よる」「たより・たのみ」です。

解字では、「宀+奇」で構成されます。

「奇」の部分は「身体を曲げて立つ人」を表します。

これにより「つり合いが保てず片方による」を表し「屋根の下に身を寄せる」を意味します。

「献」
字義は「たてまつる」「供物・献上品」「賢人」です。

解字に於いて、篆文(書体の一種)では「?+犬」で構成されます。

「?」の部分は「頭部が虎の形をしたこしき」の象形です。

「犬」の部分は「その器に血を塗るためのいけにえの犬」を表します。

神聖化されたこしきのさまから「神に物をささげる」を表し「たてまつる」を意味します。

「寄与」は 国家や社会に対して役に立つこと、「献身」 は一身をささげて尽くすことです。

「寄与」「献身」「貢献」「尽力」は、類語です。

「挺身」は、これらの言葉の関連語です。

共通する意味は「ある事や人のために、自分の持っている力をできる限り出して、力になること」です。

「貢献」「寄与」は「力を尽くした結果が、人や物の力となって役立っている」という意味を含んでいます。

「献身」は「わが身を顧みないで自分の力を精一杯に使う」という意味があります。

自己犠牲の意味を含んでいるので、献身した本人がその益を得るような場合には用いません。

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