退散は「集まっている人がちりぢりに去ること」。

特定の場所に集まっていた複数人の人たちが、バラバラの方向に向かっていくような状況で使っていく言葉になります。

退却は「戦いで敵に圧せられて後方に退くこと」。

基本的には戦いに負けて逃げるようなシーンで使っていきます。

かなり具体的なシーンが存在する言葉であると言えるでしょう。

「退散」の意味

退散とは、集まっている人がちりぢりに去ることです。

特定の場所にいくらかの人たちが集まっていたものの、同じタイミングでそこから離れていく、散っていくというケースで使います。

たいていはそこに集まっていた人たちは同じグループなどの人間であり、お互いに仲間であることが多いと言えるでしょう。

そこはポイントになるはずです。

「退却」の意味

退却とは、戦いで敵に圧せられて後方に退くことです。

要するに、戦いにおいて負けたために逃げるような状況を示していると言えます。

そういう場面については、退散を使うこともできなくはないですけど、退却の方がより望ましい表現と言えるでしょう。

意味はそんなに変わらないですけど、特定の場面でよく使われるのが退却になると言えます。

「退散」と「退却」の用法や用例

「この前学校内に遅くまで友達と数人で残っていたら、教師がやってきて、何か言われそうだったから急いで退散したよ。

説教されそうな気がしたんだよね。」

「相手が明らかに強くて、このままやっても絶対に勝てないと思ったときには、勇気を出して退却をすべきだ。

逃げることが恥だなんて思わないことが戦場では大切なんだ。」

退散と退却は微妙に意味が違う

退散と退却はなんとなく同じような意味の言葉に見えるかもしれません。

しかし、実際は同じ意味ではないのです。

退散は特定の場所集まっていた人たちが散っていく状況であり、退却は戦いにおいて不利な状況であるために退くという状況です。

だから、それぞれは意味において区別できる面があるので、そこについて覚えておきましょう。

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