うるう年は「4年に1度、1年の長さを1日増やし、366日になる年」。
地球は正確に1年かけて公転していないため、暦とのズレを修正するために導入されている。
うるう秒は「世界時で3の倍数月の月末に、1秒間の調整をする時間」。
これも地球の自転は早くなったり、遅くなったりするため、原子時計とのズレを修正するために導入されている。
「うるう年」とは
地球は太陽を約365日5時間48分45秒かけて公転しているので、4年後には約1日多く回っていることになります。
これが何百年、何千年も経つと6月なのに雪が降ったり、1月なのに暑かったりするなど、暦と季節がずれてしまいます。
そのようなことが起こらないように導入されています。
また、うるう年があってもズレが生じるため、現在世界の多くで使われているグレゴリオ暦では、西暦において4で割れる年をうるう年に定めている他に、100で割り切れて、400で割り切れない年は平年としています。
そのため、2100年はうるう年ではありません。
また2月に1日増えるのかは、古代ローマ時代において偶数は不吉であると考えていたため、2月は日数が少なく、調整するのにちょうどよかったためです。
「うるう秒」とは
地球は正確に自転しているわけではなく、1日あたりミリ秒単位で早くなったり遅くなったりと変化する。
そのため精密な時間を刻むセシウム原子時計とのズレを±0.9秒以内にするために導入されています。
うるう秒が実行される日は、世界時で6月か12月の月末、それでも調整できなければ3月か9月の月末に行われます。
日本は世界時と9時間の差があるので、9時00分00秒±1秒の調整が行われます。
地球の自転がこれからどれくらい変化するかの予測は困難なため、これからのうるう秒が実行される日はわかりません。
「うるう年」と「うるう秒」の補足
うるう年やうるう秒の「うるう」は漢字では「閏」と書きます。
由来については暦と季節の調整を意味する「うるう」と「潤う(うるおう)」が混合して「閏」になったそうです。
うるう年について古代エジプトではすでに1年は365.25日と観測されていましたが、暦は365日と一定だったそうです。
うるう秒については定義上1秒少なくすることが可能ですが、これまでに1度も1秒を少なくしたことはありません。
うるう年やうるう秒がなぜ必要になったのか
うるう年やうるう秒が必要になったのは、技術進歩により正確に時間を計測できるようになったからです。
昔は何年に1度、1日や1ヶ月を増やして調整を行ってきました。
しかし現在、精密に時間を測るセシウム原子時計の登場や人天文学の発達により地球の自転や公転を正確に計測できるようになったため、これまでよりも詳しい差がわかり、暦との差を秒単位で調整をする必要が出てきました。
地球を私たちの力で動かすことができませんし、新しく暦や時間を定義することは、従来の暦が浸透しているので難しいです。
そのため、うるう年やうるう秒が必要になったのです。