「ジュゴン」と「マナティ」の違い・意味と使い方・使い分け

B!

どちらもカイギュウ目に属する哺乳類ですが属する科が違い、ジュゴンはジュゴン科、マナティはマナティ科です。

体の特徴で一番わかりやすいのは尾びれの形で、ジュゴンの尾びれはイルカのそれに似た三角形、マナティの尾びれは楕円形の団扇のような丸みを帯びた形をしています。

表面を覆う皮膚の手触りも、ジュゴンはなめらか、マナティはざらざら、といった違いが見受けられます。

「ジュゴン」とは

人魚のモデルとなったことで知られるジュゴンは、太平洋の比較的浅い場所に生息しています。

体長は3メートル前後、体重は400キロ以内の個体が多いです。

食べ物は主にアマモという海草です。

海の底に生える海藻をさらうように食べるため、口は下を向いており、牙もあります。

三角形に似た尾びれ、爪のある胸ひれなどがマナティと見分けるポイントです。

「マナティ」とは

マナティの体長は3~4メートルと、ジュゴンよりもやや大きめです。

体重も400~1000キロと、かなり巨大な個体も見られます。

大西洋の浅い場所やその近辺に生息し、海と川を往来しながら生活しています。

食べ物は水草、川辺に生えた草を食べ、水族館に買われているジュゴンは白菜などの野菜も食べます。

ジュゴンのように海底の海草をさらう食生活ではないので、口もジュゴンほど下向きにはついていません。

「ジュゴン」と「マナティ」の性格の違い

ジュゴンの性格を一言で表すと「繊細」です。

彼らは聴覚や視覚から受ける刺激に非常に敏感に反応します。

攻撃性はありませんが、持ち前の警戒心から人間になつくことはほとんどありません。

対するマナティの性格を一言で表すと「穏やか」です。

攻撃性がないのはジュゴンとの共通ですが、警戒心はジュゴンほど強くなく、開放性が高いので好奇心をもって人に近寄ってくることも少なくありません。

ジュゴンとマナティ、愛すべき海の仲間たち

ジュゴンとマナティ、それぞれに独特の個性があるのですね。

ジュゴンはそのデリケートな性質から会える水族館は非常に限られていますが、もしチャンスがあったら是非、確かめてみたいですね。

ふっくらした体、つぶらな瞳、ゆったりとした動きと、愛らしい姿の彼らは私たちと同じ、平均50年以上の長い寿命を生きる哺乳類です。

人間による乱獲、密漁、船との衝突や自然破壊の影響から生体数の減少が危ぶまれていましたが、賢明な保護活動が功を奏して、徐々に絶滅の危機を免れつつあります。

愛すべき海の仲間の姿をいつまでも見ることができるよう、守っていきたいものです。

最新の記事はこちらから