人権は「人間が人間らしく生きるための権利で、生まれながらに全員が持っている権利のこと」。
人間であれば誰もが持っている権利であり、これはどんな人であっても否定されない権利と言えるでしょう。
人格権は「個人の人格的利益を保護するために必要な権利のこと」。
非常に漠然としていますが、名誉毀損などのケースでたびたび聞かれることがある名称です。
「人権」の意味
人権とは、人間が人間らしく生きるための権利で、生まれながらに全員が持っている権利のことです。
人権は人間であれば認められる権利であり、これはどういった人であっても存在する権利になります。
したがって、例えば凶悪犯罪者などに関しても人権は絶対に認められるわけです。
かつては人権が蔑ろにされていた時代も世界の中であったわけですが。
「人格権」の意味
人格権とは、個人の人格的利益を保護するために必要な権利のことです。
人格権に関しては、それ自体が権利として具体的に保障されているわけではありません。
一般的には特定の人に対する名誉毀損罪などを裁判で認めるかにあたって考慮される存在であり、個人の人格と表現の自由のどちらを尊重すべきかについて、天秤にかける状況となるわけです。
「人権」と「人格権」の用法や用例
「人権は今や世界のほとんどの国で認められているものだ。
かつてはそういった部分が蔑ろにされていた面があったから、今日ではどんな人であっても、人である限り人権は認められるのです。」
「特定の報道が名誉毀損と言えるかについては、個人の人格権の要素が重要である。
そういったものを考慮した場合に、表現の自由の範囲を逸脱する行為かどうかが焦点になるんだ。」
人権と人格権は別個の概念
人権と人格権は言葉としては似ていますが、基本的には全く異なる概念です。
人権と人格権は基本的には違う場面で使用しますから、そういった部分は覚えておきましょう。
一般的には人権は多くが聞いたことがある言葉だと思われるものの、人格権は聞いたことがない人も多いでしょう。
そこまで知名度が高い言葉ではないので、そこも違いになります。