ベクレルは「放射性物質の出す放射能の単位のこと」。
「放射線量」と言い換えると分かりやすい。
シーベルトは「人間が影響を受ける放射能の単位のこと」。
「被放射線量」「被爆量」と言い換えると分かりやすい。
物質はすべて微量の放射線を出していると言われます。
水も1リットルに1ベクレムの放射能があるのです。
食品は1kg当たり100ベクレム以下と規定されています。
「ベクレム」は人名由来の言葉
「ベクレム」はフランスのノーベル物理学者のアンリ・ベクレムが名前の由来となります。
以前は「キュリー」と言われていました。
1秒間に崩壊する原子の数から計算されます。
ですからベクレムは数量が莫大な数値になるため、キロベクレムからテラベクレムまでが多く使われています。
放射線にはアルファー線やベーター線、ガンマ―線などがあり、種類により人体への影響は異なりますから、同じベクレムでも比較が出来ません。
そこで、人体への被爆量としてシーベルトが考案されたのです。
「シーベルト」も人名由来
「シーベルト」はスェーデンの放射線学者のロルフ・シーベルトに因んでつけられています。
1ミリシーベルトや1万マイクロシーベルトなどと使い、微量の被ばく量が問題になります。
例えば500ミリシーベルトで白血球の減少が現れ、4,000ミリシーベルト以上ですと半数が死亡します。
普通は人工放射線は1年間で1ミリシーベルト以下と規定されます。
自然界から受ける放射線量は1年間で平均2.1ミリシーベルトになります。
医療検査の機器からも被爆はしているのです。
「ベクレム」と「シーベルト」の換算は難しい
放射能物質から出る放射能量が「ベクレム」とすれば、人体に受ける放射能量も同じ「シーベルト」と考えやすいのですが、さまざまな条件や物質の種類、放射線の種類などで一律換算は出来ないのです。
宇宙線や自然界、放射性物質などなら受ける放射能の量は一定の時間と条件下で測定してシーベルトを出すのです。
例えば原発事故処理の作業員は、センサーを持ち時間を決めて放射線量が規定値をオーバーしないようにしているのです。
「ベクレム」と「シーベルト」とは
「ベクレム」は放射能物質などが放出する放射能の強さを表す単位のことです。
「シーベルト」は人体が被爆した放射能の量を表す単位となります。
これらは出す側と受ける側と言う違いはあっても放射能レベルを表す単位なのです。
人工的なものはそれぞれ条件により基準値が設定され、厳しく管理がされます。
自然界からも人は被爆しますが、影響はないレベルになります。