「俗世間」と「浮世」の違い・意味と使い方・由来や例文

B!

俗世間は「仏教の出家した人の世界と区別する一般の世の中のこと。」

「世の中」と言い換えると分かりやすい。

浮世は「はかないこの世のこと」。

「憂き世」と言い換えると分かりやすい。

「俗」は「出家」に対する言葉で、俗世間は「修行していない人・煩悩を持つ人・凡人」の住む社会のことで、普通のこの社会のことを言います。

浮世は憂き世からきた言葉で、はかない・浮き沈みのある世の中を言います。

「俗世間」はこの世

「俗世間」は世間・この世・一般社会・俗世・俗世界などと同じことを言います。

「出世間」(しゅつせけん)の対義語です。

出家した僧の世界と凡人の世界と言うことです。

また、刑務所や軍隊・裏社会のように拘束されない自由な社会・娑婆と言う意味でも使われます。

また、世間は自分と関わりのある生活の場・社会のことを言います。

「浮世」は「憂き世」

「浮世」は「憂き世」のことです。

しかし「浮世」が一般的で、俗世間のことを言います。

仏教的には「憂し世」つまり厭世観に基づく世の中のことで、それが江戸時代から「浮世」になり、はかない世なので浮かれて過ごそうというような感じになりました。

「浮世絵はきれいだ」「浮世話をした」「何か浮世離れした話です」「浮世は遊郭のこと」などと使います。

「俗世間」も「浮世」も同じこと

「俗世間」は「浮世」です。

中国でも「浮世=ふせい」と言う言葉があり、同じような意味であったので江戸時代に「浮世」が定着しました。

「俗」である世の中、浮ついた世の中、はかない世の中などの意味になりました。

滑稽本で式亭三馬の浮世風呂、他に浮世床・浮世絵などと使われました。

現代では「浮世離れした」と使い、単独でも「浮世」と使います。

「俗世間」と「浮世」とは

「俗世間」は「出世間」の対義語で、出家した人の世界に対して、出家していない人の世界を言います。

いわゆる世間のことになります。

「俗世」「俗世界」も同じです。

「浮世」は江戸時代に定着した言葉ですが、「憂き世」とも言いました。

はかないこの世のことで、「浮世絵」「浮世床」「浮世風呂」などの言葉がありました。

今は「浮世離れ」として使います。

最新の記事はこちらから