「居眠り」は、座ったり腰かけたりしたまま眠ることです。
「うっかり居眠りする」のように使います。
「うたた寝」は、寝床の中に入らないで、ついうとうとと寝ることです。
「うたた寝して風邪をひく」「「炬燵でうたた寝する」のように使います。
「仮眠」は、一時的に少しの間眠ることです。
「仮寝」「仮睡」と同じ意味です。
「交替で仮眠をとる」「仮眠所」のように使います。
「居眠り」の意味
「居眠り」は、座ったりこしかけたりしたまま眠ることです。
「居眠り運転」「講義中、居眠りする学生がある」「電車の中で居眠りする」のように使います。
英訳する場合、「A doze/ fall into a doze/ nod/ a drowse/ a nap」で訳されます。
居眠り運転は、「Fall asleep at the wheel/ drift off while driving 」で訳されます。
「うたた寝」の意味
「うたた寝」は、「転た寝」とも書きます。
また、「仮寝」と書く場合もあります。
寝るつもりではなく横になっているとうっかり寝てしまうことです。
「転び寝・ころびね」「仮寝・かりね」と同じ意味です。
古今和歌集(恋)には、「うたた寝に恋しき人を見てしより夢てふものは頼みそめてき」とあります。
「本を開いたままうたた寝した」「ソファーでうたた寝してしまった」のように使います。
「うたた寝」は、鎌倉時代前期の日記紀行文学です。
阿仏尼が18~19歳ごろの作とされます。
二年ほどの回想録で、和歌20種あまりを含み、源氏物語などの影響を強く受けています。
英訳する場合、「A doze/ a nap 」で訳されます。
「仮眠」の意味
「仮眠」は、一時的に少しの間眠ることです。
「仮寝」「仮睡」と同じ意味です。
「仮眠をとる」「交替で仮眠する」「トロトロ仮眠する」「仮眠をとる」のように使います。
<仮寝>
「仮寝」は、仮に寝ることです。
「うたた寝」「仮伏し・かりぶし」と同じ意味です。
「旅寝」を指す場合もあります。
源氏物語(夕霧)には、「仮寝の枕結びやはせし」とあります。
英訳する場合、「A nap/ a catnap/ take a nap 」で訳されます。
「居眠り」は座ったり腰かけたりしたまま思わず寝ること、 「うたた寝」は床にはいらず眠気に負けて思わず寝ること、「仮眠」は一時的に少しの間眠ることです。
「居眠り」「うたた寝」は、類語です。
共通する意味は、「座ったり、腰かけたりしたまま思わず寝ること」です。
「居眠り」は、座ったり腰かけたりしたまま、またはほかの動作をしながら思わず寝ることです。
「うたた寝」は、寝床に入らないで、眠気に負けて思わず寝ることです。
「仮眠」「仮睡」「仮寝」は、類語です。
共通する意味は、「仮にちょっと寝ること」です。
いずれも夜具に入って寝る普通の睡眠と違い、場所も時間も形も「仮」の眠りであることです。
「仮睡」「仮寝」は古めかしい言い方です。
「仮寝」は、旅先で宿泊するという意味もあります。