男・ナンは「男の呉音のこと」。
「男体山」と言い換えると分かりやすい。
男・ダンは「男の漢音のこと」。
「男性」と言い換えると分かりやすい。
「男・ナン」は呉音ですが、言葉としては結構現代に残っています。
例えば「善男善女(ぜんなんぜんにょ)、老若男女(ろうにゃくなんにょ)、嫡男(ちゃくなん)、長男(ちょうなん)、次男(じなん)」などがあります。
「男・ナン」は呉音
「男・ナン」は呉音の発音です。
呉音の特徴である鼻音のナ行、マ行のままの言葉になっています。
漢音ではナがダに、マがバと濁る音になります。
ですから「男・ナン」は漢音ではダンとなります。
呉音には「善男善女(ぜんなんぜんにょ)、老若男女(ろうにゃくなんにょ)、嫡男(ちゃくなん)、長男(ちょうなん)、次男(じなん)」などの外には「下男(げなん)、美男(びなん)」があります。
「男・ダン」は漢音
「男・ダン」は漢音で遣隋使以降に伝わった音です。
用例は「男子女子、男性女性、公爵男爵、男尊女卑の因習、男装の麗人」などがあります。
「男」と言う漢字の成り立ちは「田とスキ(力)」からなっています。
転じて、耕作する人=男となったものです。
「ダン」と読む言葉は意外に少ないと言えます。
呉音や訓での使用が比較的多い漢字です。
「男」の訓読みとは
「男」の訓読みとは「お、おとこ、おのこ」です。
使用例は「男冥利に尽きる、男前の男性、男と女、男心と秋の空、益荒男派出婦、男厄年、男はつらいよ」などと使います。
日常では「男・おとこ」と使い、熟語よりは「おとこ、おんな」と言う言葉を多く使っています。
また、男の子に正男など「~男」と命名することがあります。
「男・ナン」と「男・ダン」とは
「男・ナン」は呉音の発音で、呉音の特徴の鼻音ナ行がそのまま伝わったものです。
「善男善女、老若男女、嫡男、長男、次男」などの外には「下男(げなん)、美男(びなん)」などの言葉が残っています。
「男・ダン」は漢音で、鼻音ナ行の「ナ」が濁り、「ダ」となったものです。
「男子女子、男性女性、公爵男爵、男尊女卑、男装」などとなります。