「着手」は、ある仕事に取り掛かることです。
英語では「to start」「start」で表されます。
「仕事に着手する」は「go to work」「set to work」です。
「手を付ける」は、物事に着手することです。
使い始めることです。
「始める」という意味の場合「start」で表されます。
「女性と関係する」という意味の場合「seduce・誘惑する・口説く」を用います。
「他人の金に手を付ける」という意味の場合「pocketed one’s money」です。
「手を染める」は、ある物事をし始めることです。
かかわりあいを持つことです。
英語では「start」「begin」で表されます。
「着手」の意味
「着手」は、「手を付けること」「取り掛かること」「し始めること」です。
ある仕事に取り掛かることです。
法律に於いては、「犯罪の実行の開始」を意味します。
つまり、犯罪構成要件の一部が実現されたことを意味します。
実行の着手の有無により、未遂・予備・陰謀などに区別されます。
例えば、窃盗犯で金品を物色する行為は「着手」です。
「著手」とも書きます。
以下のように使います。
新しい事業に着手する 研究に着手する
次の仕事に着手する
「手を付ける」の意味
「手を付ける」は、以下のような意味です。
①物事に着手することです。
取り掛かることをいいます。
②使い始めることです。
また、公金などを使いこむことです。
③目下の女性との関係を結ぶことです。
④料理などを食べ始めることです。
箸をつけることです。
以下のように使います。
新しい事業に手を付ける スープに手を付ける
次の仕事に手を付ける 貯金に手を付ける 公金に手を付ける
目下手を付けて調査しています どこから手を付けて良いものやら
藩主が手を付けたお女中
「手を染める」の意味
「手を染める」は、ある物事をし始めることです。
事業などに関係を持つことです。
かかわりあいを持つことです。
「着手する」ことです。
以下のように使います。
新しい事業に手を染める 相場に手を染める
悪事に手を染める
<染の漢字>
字義は「そめる」「そまる」「しみ」です。
解字では、「氿+木」で構成されます。
「氿・き」の部分は、「穴から湧き出る泉」を表します。
「木」を付して「樹液で染める」を意味します。
「着手」は ある仕事に取り掛かること、 「手を付ける」は 物事に着手すること、また、使い始めること、 「手を染める」は、 ある物事をし始めること、また、関係を持つこと
「着手」「手を付ける」「手を染める」は、類語です。
共通する意味は「あることに取り掛かること」です。
「着手」は、三語の中ではやや改まった言い方です。
事業・研究・仕事など、多くの場合、目に見える業績になるような物事に取り掛かる時にいう言葉です。
「手を付ける」は、「着手する」とほぼ同様に用います。
「始める」という意味だけでなく、「ある対象との関係に入っていく」という意味もあります。
「新しいノートに手を付ける」「食事に手を付ける」のように使います。
「手を染める」は、「手を付ける」より古風な言い方です。
文章語的です。
特に決まった仕事や事業でなくても、ある方面・ある世界に入っていく場合に用います。
「手を付ける」は、先行き結果を出すことを念頭に置いていますが、「手を染める」には、そのようなことは特にありません。