解約は「いったん結んだ契約を取り消すこと」。
あくまでも結んだ契約を将来に向かって取り消すため、契約自体がなかったことになるわけではありません。
解除は「禁止や契約などをなかったことにすること」。
契約だけではなく、何らかの制限を伴う措置に対しても使うことができ、存在したものをなかったことにする効果があるのです。
「解約」の意味
解約とは、一旦結んだ契約を将来に向かって取り消すことです。
契約を結んだという事実は残りますが、その契約を取り消すので、契約による義務はお互いに消えることになります。
解約という行為は基本的には何らかの契約を結んでいる人たちの当事者が行うもので、使用するシーンはかなり限られます。
だから、そんなに頻繁に目にする状況ではないのです。
「解除」の意味
解除とは、何らかの制限や契約をなかったことにすることです。
制限や契約があったときまでさかのぼり、その時点からなかったことにするため、制限や契約の事実そのものが消えることになります。
だから、解除に関してはそういった面で注意点が存在すると言えるのです。
契約以外でも使えるので、解約よりは解除の方が使用するシーンは多いかもしれません。
「解約」と「解除」の用法や用例
「あるスポーツジムに通っていたのだが、全く効果が見られなかったから、契約を解約することにした。
今までの料金は戻ってこないけど、これからの損を食い止められただけでもマシかな。」
「契約の相手が履行をする気が全くなさそうなので、今回解除をさせてもらうことにした。
契約をしていなかった状態に戻るので、こちらとしても損は特にないはずだけど。」
解約と解除は取り消す内容が違う
解約と解除に関しては、ともに契約などを取り消す状況と言えます。
しかし、その内容が異なっているのです。
解約はあくまでも将来にわたって取り消すだけなので、契約をした事実は残ります。
しかし、解除は契約などをしたときから取り消すので、契約などを行った事実そのものが消えます。
そういった部分で違いがあるので、覚えておきましょう。