浮力は「静止する水中で自ら浮こうとする力のこと」。
「浮かぼうとする力」と言い換えると分かりやすい。
揚力は「水中の流れの中で浮かぼうとする力のこと」。
「上がろうとする力」と言い換えると分かりやすい。
どちらも浮こうとする力のことですが、「浮力」は静止する水中、「揚力」は流れる水の中で起きる力のことを言います。
「浮力」は自ら浮かぶ力のこと
「浮力」は水中で重力とは反対の力が働き、浮こうとする力になります。
アルキメデスの原理は「物体はその物体が押しのけている水の重さと同じだけ、上向きの浮力を受けている」というものです。
物体が押しのけている水の体積=重量が、物体の重力より大きければ物体は水に浮くことになり、小さければ沈むことになります。
比重の考えになります。
「揚力」は流れる水の中で発生する力のこと
「揚力」は流れに垂直方向に働く力で、水の流れにより発生するものです。
浮力は含まれません。
物体は流れに対して逆らう方向=垂直方向になればなる程、上向きの揚力を得ることになります、物体が斜めになっていた場合、物体の流れの上の部分は水圧が低くなり、揚力が発生するのです。
これは飛行機が空を飛べる理屈と同じになります。
「浮力」と「揚力」はどちらも物体を押し上げるのだが、力の性質が違います。
「浮力」は水に浮かぶ場合、水の比重=1より小さければ浮き、大きければ沈みます。
それは水が静止している時のことで流れていると、浮力とは別の揚力と言う力が働き始めます。
揚力を考える場合、浮力のことは計算に入れません。
揚力は物体の傾きにより水の流れに水圧の変化が生じることで発生します。
上に傾ければ下に力が働ぎ、下向きにすれば揚力が発生します。
「浮力・揚力」は水泳や飛行機に理論が取り入れられています。
水泳の世界では「浮力」と「揚力」は大切な考え方になります。
人間は静止した水には僅かに浮くだけで呼吸も満足に出来ません。
そこで手足や体の動きを使い、体を水中で移動させ流体の中にいるようにすることで、揚力を発生させ推進力を得るのです。
飛行機には浮力はありませんから、揚力だけで飛びます。
ジェットエンジンにより空気中を移動させることにより、空気の流れにいるようにすることで揚力を発生させているのです。