春になると、スーパーの野菜売り場に「新玉ねぎ」がズラッと並びます。
新玉ねぎは皮が薄くて中が真っ白なため、通年販売されている茶色い皮の普通の玉ねぎとはだいぶ違います。
ただ、料理をしない男性にとっては、「新」という文字が入っていることから、普通の玉ねぎの一番最初に収穫された玉ねぎと誤解しがちです。
ところが、「新」はあまり関係ありません。
生か乾燥の違い
収穫時期は普通の玉ねぎも新玉ねぎも同じ春です。
その後の処理が異なります。
通年出回っている普通の玉ねぎは、収穫した後に表皮を乾燥させて保存性を高めたものです。
普通の玉ねぎで最も多い品種は「黄玉ねぎ」です。
一方、新玉ねぎは収穫後に乾燥させず、すぐに出荷されます。
主な品種は「白玉ねぎ」と「黄玉ねぎ」です。
つまり、黄玉ねぎは新玉ねぎとしても流通しています。
栄養成分
新玉ねぎも普通の玉ねぎも栄養成分に違いはありません。
なお、辛みの元になる成分の硫化アリルは、消化液の分泌促進や、新陳代謝を盛んにし、血液をサラサラにする働きがあります。
ただ、硫化アリルは水に溶けやすく熱に弱いため、生で摂るのが適しています。
みずみずしく辛みを感じにくい新玉ねぎはサラダにしてもおいしいため、健康にも効果的です。
新玉ねぎの見分け方
新玉ねぎは乾燥の工程を経ていないため、普通の玉ねぎに見られるような外側の茶色いバリパリした皮がほとんどありません。
また、新玉ねぎは水分をたっぷり含んでいるため、触った時に柔らかさを感じます。
ちなみに、よりおいしい新玉ねぎは色が白すぎず、ほのかに青みがかり、重みを感じるものを選びます。
そして、首の部分の締りの良い方がおいしいです。
新玉ねぎと普通の玉ねぎの違い
新玉ねぎと普通の玉ねぎの違いは品種の違いではなく、生のままか、乾燥させたものかの違いです。
外見上では、普通の玉ねぎにあるようなバリバリした黄色い皮が新玉ねぎにはありません。
なお、含まれる栄養成分はどちらも変わりません。
ただ、高血圧や糖尿病などに効果を発揮する成分の硫化アリルは水に溶けやすく熱に弱いため、摂取するには生でもおいしい新玉ねぎの方が適しています。