食べ物の中には見分けのつかないものが少なくありませんが、その一つに「春雨」と「ビーフン」があります。
どちらも細長い麺で、ツルツルとした食感が特徴になっています。
また、中華料理店のメニューで見かけることが多い点も変わりません。
見た目や味、食感が似ているため、どっちの料理も変わらないように思えますが、両者では材料や製造方法が全く異なります。
原材料の違い
春雨とビーフンでは原材料が以下のように異なります。
・春雨
中国産の春雨は緑豆(もやし)から採取されたデンプンが原料になっています。
国産の春雨はその他、エンドウ豆やばれいしょ、かんしょなどのでん粉を主原料として麺状に加?されます。
・ビーフン
主原料にコメ粉を50%以上使?し、麺状に加?したものがビーフンです。
なお、コメ粉にでん粉を加える場合もあります。
製造方法の違い
春雨とビーフンでは製造方法も違います。
・春雨:垂下方式
・ビーフン:押出し方式
両方ともに、練った生地を小さな穴を通して麺にする点は共通ですが、春雨は容器から自然に垂れ下がるのを待ちます。
一方、ビーフンは上から圧力をかけて押出しすようにします。
また、垂下方式の春雨は穴を通った時にはまだ生地がつながっておらず、熱湯の中で麺状につながります。
栄養成分の違い
春雨とビーフンの栄養成分には以下の違いがあります。
・春雨
精製したでん粉が原料のため、成分のほとんどが炭水化物です。
・ビーフン
お米と同じ成分になります。
炭水化物を主にタンパク質、脂質、微量な栄養素も含まれます。
なお、春雨100g当たりのカロリーは342キロカロリーです。
ダイエット食のイメージがありますが、意外と高カロリーです。
ビーフンは100グラム当たり376キロカロリーです。
春雨とビーフンの違い
春雨はでん粉が原料のため、色は透明か白く、また熱湯の中で麺になることから少し縮れています。
ビーフンはお米が原料のため、お米の色(半透明の乳白色)をしています。
春雨は風味がほとんどないため、炒め物やサラダ、和え物などのおかずとして利用されます。
ビーフンはお米の風味と歯ごたえがあることから、焼ビーフンを始め、主食にもおかずにもなります。