「候」の意味と使い方・由来や例文

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「そうろう」「こう」と読みます。

読み方で意味がかなり変わります。

「候(そうろ)う」という言い方はかなり古い言い方で、時代劇で耳にする程度かもしれません。

一転して「こう」という読みの場合は、今でも普通に使う言葉に登場します。

気候、兆候、候補などがあります。

こちらは漢字本来の意味から、これらの熟語があります。

「候」は一定の期間や「兆し」「待つ」を意味します。

「候」が一定の期間を表すことから「天気・気候・時候」という熟語になります。

「時候の挨拶」というと、手紙の書き出し部分で使われる季節にちなんだ挨拶文です。

「寒中お見舞い申し上げます」なども時候の挨拶ですが、「新春の候」「早春の候」「三寒四温の候」など、直接「候」が入る言い方もあります。

「兆し」を意味することから「兆候」という熟語があり、「待つ」という意味があることから「候補」という熟語があります。

「?で候う」「居候」

「?で候う」という言い方は、時代劇などでわかるように、位の低い方が高い方へ話す際の言い方です。

「候う」を付けることで丁寧語になります。

かつては手紙文で「?です」ではなく「?で候う」などと書きました。

そのような文体を「候文」と呼ぶこともあります。

「居候(いそうろう)」という言葉がありますが、「居」は「いる」という意味で、「候」は丁寧語なので、「居候」は「います」という言い方になります。

本来はその通り「います」という意味で使われましたが、そこから転じて、他人の家などに住まわせてもらっている人や状態そのものを指すようになりました。

「候ふ」「伺候する」

枕草子など古典では「候」は「さぶらふ(う)」と読み、丁寧語の意味以外に、貴人に「お仕えする、そばに控える」の意味で使われます。

熟語で「伺候する」という言い方がありますが、意味は同じく「お仕えする」です。

「さぶらふ」の漢字は「侍」が当てられることもあり、読み意味ともに同じです。

ちなみに、「侍ふ」が「仕える」という意味なので、そこから武士のことを「侍(さむらい)」というのです。

「候」まとめ

「候」を「候(そうろう)う」と読む、かなり時代がかった言い方で縁遠く感じられてしまいますが、意外にも熟語ではかなり身近な言葉に使われています。

熟語でも兆候と候補では随分意味が違うようですが、漢字本来の意味から来ていたのですね。

漢字一字でも探ってみると、意外と奥が深く、興味深いことが発見できます。

気になる漢字を徹底的に調べてみるのも楽しいかもしれません。

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