「ラーメン」と「中華そば」と「支那そば」の違い・意味と使い方・使い分け

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「ラーメン」「中華そば」「支那そば」は言葉が違いますが、明確な違いはそれだけであり、料理としてはすべて同じです。

中華麺とスープ、そして具材で構成されている中国発祥の麺料理であり、三つの言葉が違うからと言って製法が違うことはありません。

しかし、歴史的にその料理の呼び名が変わっていったというふうに説明するとよいのでしょう。

ラーメンの意味

ラーメンの語源にはいくつかありますが、特に有名なのが二つあります。

現在ラーメンを漢字で書くと「拉麺」となりますが、これは中国西北部の麺料理からとられたものです。

もう一つは「老麺(ラオミェン)」という語から生まれたといわれているものです。

どちらも中国語が由来です。

現在ではラーメン屋によって「らぁめん」「らうめん」としているところもありますが、中国語由来のものだとすると、納得がいくかもしれません。

ちなみにラーメンという名が広まった理由の一つに、日清食品「チキンラーメン」が挙げられています。

中華そばの意味

中華そばとは、いわゆるラーメンです。

ただ、ラーメンにもいろいろありますがシンプルな醤油ベースのものを特に中華そばというお店が多くみられます。

中華すなわち中国からやってきた麺料理ということでこの名がついたとされています。

戦後間もないころなどは中華そばと呼んでいたようで、このころに開業したラーメン屋はこの名を使っていることが多いようです。

支那そばの意味

支那そばとは、ラーメンが日本に本格的に入ってきた明治時代のあたりに呼ばれていたとされており、現在もラーメンファンやラーメン店によって使っている方がいます。

「支那」とは中国の別称ですが、現在ではあまりこの呼称を使うことは好まれていないとされており、固有名詞である「東シナ海」「インドシナ」以外で、特に中国を「支那」とよぶことはメディアではほぼみられません。

ラーメンの呼び名に歴史あり

ラーメンが明治・大正期に入ってきたころ、日本は中国を「支那」と呼んでいたことが多かったことから、「支那そば」と言われるようになりました。

戦後、「支那」という呼称は日本においては公的に避けるようになり、「支那そば」は「中華そば」へと変わり、今では国際的に広まったこともあってか「ラーメン」と呼ぶことが多くなりました。

まさに、ラーメンの呼び名に歴史があることを感じさせられます。

新横浜ラーメン博物館には、これらの歴史が詳細に書かれているので、一度見てみるといいかもしれません。

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