押しも押されもせぬは「押すこともせず、押されることもないこと、実力者を形容する言葉のこと」。
「実力者」と言い換えると分かりやすい。
押すに押されぬは「押しても押すことが出来ないこと」。
「動かない」と言い換えると分かりやすい。
「押しもおされぬ」と「押すに押されぬ」はよく間違える言葉です。
「押す」と言う言葉が慣用句に2つも入っているためですが、使い方が分かれば間違えません。
「押しも押されぬ」は力のある人のこと
「押しも押されぬ」は力のある実力者に使う言葉になります。
経験が豊富であること、知識が秀でていること、評判の良いことなど人より秀でている点を持つ人のことです。
「押し」は自分から押さないことですが、いうなれば自慢をしないことになります。
「押されぬ」は人から悪く言われないと取れます。
力のある人は余裕で居るイメージがあります。
「押すに押されぬ」はいくら押しても動かないこと
「押すに押されぬ」は「押しても全く動かないこと」になります。
つまり、何をしても埒が開かない膠着状態のことを意味します。
「押すに」は「押しても」と言うこと、「押されぬ」は「押すことが出来ないこと」を意味しますから、一義的な意味は「押しても押せない」と言うことです。
それが「何をしても効果のないこと、膠着状態」になったのです。
「押しも押されぬ」と「押すに押されぬ」は2字違い
「押しも押されぬ」と「押すに押されぬ」は2字違いの慣用句です。
「しも」と「すに」の違いですが、意味は全く異なります。
「押しも押されぬ」は「実力者」のこと、「押すに押されぬ」は「膠着状態」のことです。
「押すこともしなく、押されることもない」と言うことと「押しても押せない」と言うことです。
「周囲から悪く言われないれっきとした人物のこと」と「何をしても無駄なこと」と言うことでもあります。
「押しも押されぬ」と「押すに押されぬ」とは
「押しも押されぬ」は「評判の良い定評のある人、実力者、第一人者」のことを言います。
人の評価では最高の言葉になります。
「押すに押されぬ」は似た慣用句ですが、意味は異なり「押しても押せないこと」ですから「物事の膠着状態」を意味しています。
「押しも押されぬこの業界の大人物」「押しも押されぬ実力者」、「押すに押されぬ戦争の膠着状態」などと使います。