紛は「乱れること、まぎれることのこと」。
「紛争」と言い換えると分かりやすい。
粉は「個体を粉末にしたもののこと」。
「粉末」と言い換えると分かりやすい。
「紛」と「粉」は意味が全く異なりますが、紛らわしい漢字になっています。
音符「分・ブン・フン・ブ」が使われていることで似てしまうのです。
他にも「分・盆・貧・雰・頒」があります。
「紛」は「みだれる・もつれる・まぎれる」こと
「紛」は「馬の尾に被せる袋」とあり、「乱れる」意味となっています。
「会議は紛糾して結論など出る状況ではない」「この地域はいつも紛争が絶えない」「保管していたはずの書類を紛失してしまった」「同族経営の会社は内紛がうわさされている」、他に「紛議・紛乱・世紛・紛然・紛れ(まぎれ)・紛々・紛い物(まがいもの)」などがあります。
「粉」は微細な粒の集まりのこと
「粉」は固体が細かくなり、微細な粒となったものです。
「かつては粉末のジュースが流行った」「岩石を粉砕する」「春になると花粉が飛んでくる」「粉飾決算が発覚した」「歌舞伎の女形は白粉を付ける」「金粉銀粉」「受粉があり結実する」「イモから澱粉が取れる」「粉骨砕身、努力をした」「工場内は粉塵が多い」などと使います。
「音符・分」を使う「紛・粉」以外の漢字とは
「音符・分」はいくつかの漢字に使われています。
「紛・粉」の他には「分・盆・貧・雰・頒」があり、「フン・ボン・ヒン・フン・ハン」などと発音します。
「分割・分数・分離」「盂蘭盆会・盆踊り・盆栽」「貧困・貧乏・貧血」「雰囲気」「頒布会」などの言葉があります。
すべて「ブン・フン」から派生した発音になっています。
「紛」と「粉」とは
「紛」と「粉」は「音符・分・ブン・フン」を使う漢字の中でも紛らわしいものになっています。
「紛」は「みだれる・もつれる・まぎれる」ことで「紛糾・紛争・紛失・内紛・紛然」などの言葉があります。
「粉」は「微細な粒子状の集まり」のことで「粉末・粉砕・花粉・粉飾・白粉・金粉・澱粉・紛骨砕身」などの言葉があります。