「璧」と「壁」の違い・意味と使い方・由来や例文

B!

璧は「宝石のこと」「玉」と言い換えると分かりやすい。

壁は「本来、土でできた壁のこと」。

「土壁」と言い換えると分かりやすい。

「璧」と「壁」の漢字は「完璧」を書く時に非常に間違えるものです。

言葉の意味を知れば間違えて書くことはなさそうですが、「璧」という漢字を知らないと「壁」と間違え、「完壁」となっていることが多いのです。

「璧」は宝石のこと

「璧」は原義では「平べったい穴の開いた円形の宝石」のことです。

ですから「完璧」には「璧」でないといけないわけです。

「完璧な仕上がりだ」「完璧な人間はいないと考えるのが常識だ」「突出した双璧は簡単には変わらない」「大相撲の双璧は何回も変わった」「きょう璧は大きな璧のこと」「中国古代遺跡から出土したレンガ状陶器には竜ときょう璧が彫られていた」などと使います。

(『きょう』は手偏に共)

「壁」は外と室内を仕切るもの

「壁」は外界と建物の中を仕切るもので、昔は土でできていたのです。

現代ではモルタルやサイディング、コンクリート、石材、鉄骨などを使用して頑丈なものを造りますが、昔は土や藁しかありませんでした。

ですから土という字を使っているのです。

音符「辟」は「へき」と読む字に使われています。

「壁」も「辟」と「土」からなる漢字となったのです。

「辟」を使う他の漢字は「癖・僻」など

「辟」を音符としている漢字は「璧」や「壁」だけではありません。

他に、「僻」「癖」などがあり、「へき」と読みます。

「僻」は「かたよる」意味があり「僻む・ひがむ」「僻地」などと使います。

「癖」は「くせのこと」です。

「檗」は「ミカンの一種、『きはだ』のこと」、「躄」は「足の不自由なこと」、「甓」は「瓦のこと」、そのほか「臂嬖擘」などの漢字があります。

「璧」と「壁」とは

「璧」は「円形で中央に穴の開いた平たい宝石のこと」を言います。

「壁」は「壁のこと」を言います。

この二つは「完璧」という言葉を書く時に間違えてしまうことで知られています。

「完璧」は「璧のように完全なこと」を意味しますから、「壁」ではいけないのです。

また、「辟」は音符として使われ、「辟」を使った漢字には他に「僻・癖・襞・檗・嬖・攣・臂・甓」などがあります。

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