「包む」と「くるむ」の違い・意味と使い方・由来や例文

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「包む」は、物をしまい込んで出てこないように布や紙で覆うことです。

「くるむ」は、全体をまくようにして包むことです。

「包む」「くるむ」も英語では「wrap」で表されます。

「wrap」の原義は「包む」です。

「赤ん坊を毛布でくるんだ」は「She wrapped her baby in a blanket.」です。

「お皿は壊れないように新聞紙でくるみなさい」は「Wrap the plates in newspaper to stop them breaking.」です。

「お皿を柔らかい紙で包んでください」は「Wrap the dishes with soft paper, please.」です。

「包む」の意味

「包む」は、以下のような意味です。

①物をしまい込んで出てこないように布や紙で覆うことです。

②ある現象や感情などが、ある物を取り巻くことです。

すっぽりと覆うことです。

③心にしまい込んで外に出さないことです。

「隠す」「秘める」と同じ意味です。

④お祝いなどの御金を紙などにくるんで渡すことです。

以下のように使います。

プレゼントなので丁寧に包んでください 炎に包まれた家
コートに身を包んだ女性 風呂敷で包む お祝いに一万円包む

「くるむ」の意味

「くるむ」は、全体をまくようにして包むことです。

以下のように使います。

毛布にくるまれた赤ちゃん 風呂敷でくるむ
木を藁でくるむ 餅を餡でくるむ

wrap
動詞では「包む」「くるむ」「巻きつける」を意味します。

名詞では「ショール」「スカーフ」「包装紙」「キッチン用ラップ」「映画・TVの一日分の撮影終了」を意味します。

英語では以下のように表されます。

「彼の右肩には包帯がまかれていた」は「His right shoulder was wrapped in bandages.」です。

包の漢字

字義は「つつむ」「つつみ・包んだもの」「はらむ」「茂る」「くりや・台所」「パオ・蒙古のテント」です。

字義の「つつむ」には、「くるむ」「ふくむ」「取り囲む」「兼ねる」「容れる」の意味が含まれます。

解字では、「巳+勹」で構成されます。

「巳・し」の部分は「胎児」の象形です。

「勹・ほう」の部分は「つつむ」を表します。

これらにより「身ごもるさま」を表し「つつむ」を意味します。

「包む」は、物をしまい込んで出てこないように布や紙で覆うこと、「くるむ」は、全体をまくようにして包むことです。

「包む」「くるむ」は、類語です。

共通する意味は「ある物を、布・紙なので覆って外から見えなくすること」です。

「包む」は、物全体を覆い囲むような場合に用います。

「くるむ」は、必ずしも全体を覆う必要はありません。

「くるむ」は、巻くように囲む場合をいいます。

「包む」は、「火炎に包まれた家」のように「周りを取り囲む」という意味や、「包みきれない喜び」のように「心の中に隠しおさめる」という意味でも用います。

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