「心肺停止」と「死亡」の違い・意味と使い方・使い分け

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「心肺停止」とは、心臓の機能・呼吸機能が停止することで意識消失した状態を言います。

「死亡」とは、心肺停止の状態で、かつ医師の診断をもって死亡となります。

日本では、死亡確認できるのは医師のみと限定されています。

医師により心肺停止のほかに脈拍の停止と瞳孔散大の確認することで初めて死亡と言うことができます。

つまり、医師の診断があるかないかで「心肺停止」と「死亡」を使い分けています。

心肺停止の意味

心肺停止とは、心停止(心臓の機能が停止した状態)と呼吸停止(呼吸が停止している状態)のことを表しており、意識消失状態です。

心臓マッサージやAED(自動体外式除細動器)・人工呼吸などによる心肺蘇生をすることで、蘇生され、生存することが出来る可能性がある状態をいいます。

原因として多いのは、急性心不全や心筋梗塞が挙げられます。

死亡の意味

死亡とは、心肺停止と同様に心停止・呼吸停止し意識が消失した状態です。

それに加えて医師が死亡確認をすることで初めて「死亡」となります。

死亡確認の際には、三徴候(心停止・呼吸停止・瞳孔散大)を確認します。

医師の確認にて法的にも死亡と認定され、葬儀の準備や役所での手続きを開始することができます。

日本で死亡確認することが出来るのは医師のみに限定されています。

心肺停止の生存率

心肺停止により、脳への酸素供給が途絶えることで数秒以内に意識が消失します。

脳への酸素供給が途絶える時間が長くなれば長くなるほど、心臓の機能が改善されたとしても脳への障害が残る可能性が高くなります。

そのため、心臓マッサージにより全身へ酸素を送りこむ必要があります。

市民による初期蘇生が生存率を上昇させることになりますが、心臓マッサージを行うことで生存率がどれくらい変わるのでしょうか。

もし何もしなかった場合、1分経過するごとに生存率が10%ずつ低下すると言われており、つまり何もしない状況が10分続けば生存は困難となります。

しかし、心臓マッサージをした場合、1分経過ごとに生存率が2~3%低下すると言われており、心臓マッサージをするのとしないのでは違いが明らかです。

心肺停止状態に遭遇したときにできること

心肺停止状態となった場合、救急要請してから救急隊が現場に到着するまで5~10分はかかると言われています。

その間、何もしなければどんどん生存率が低下するため、救急隊員が到着するまでの市民による蘇生が重要となります。

しかし、心肺停止状態に遭遇するというのはまれなことであり、誰しも戸惑うかと思います。

それは単純にどうしていいかわからないことや、自分の行動が人の生死に影響すると思うと負担が大きいからです。

まずは、応援要請し人を集めることが大切です。

蘇生する場合、救急要請する人、AEDを取りに行く人、心臓マッサージをする人と人手が必要になります。

また、一人でするのは不安ですが、人手があることで声を掛け合いながら蘇生を行うことが出来ます。

市民の蘇生講習が広まり普及することで少しでも不安を軽減し蘇生を行うことができればと思います。

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