一汁一菜は「おかずが一品の汁と一品の菜だけの食事のこと」。
見た目において、明らかに質素な食事と言えるものに対して使っていく言葉になるでしょう。
粗酒粗餐は「安物の酒と粗末な食事のこと」。
こちらも質素な食事を表しているものの、謙遜して使う言葉なので、実際には質素とは思えないケースも含まれているのです。
そこは一汁一菜との違いになります。
「一汁一菜」の意味
一汁一菜とは、おかずが一品の汁と一品の菜だけの食事のこと」です。
明らかに質素であることが分かるような、そういった食事に対して使用していく言葉と言えます。
したがって、金銭的に余裕がない家庭において見られる状況において使われることが多い言葉です。
日本においては実際にこのような食事を毎日摂っているケースはかなり少ないと思われるものの、外国ではもっと多いと言える可能性があります。
「粗酒粗餐」の意味
粗酒粗餐とは、安物の酒と粗末な食事のことです。
安い酒と粗末な食事を表す言葉なので、一汁一菜に似ている意味ではありますが、全く同じではないです。
というのも、粗酒粗餐については、自分たちが出す食事を謙遜して表現する言葉であるため、実際はそこそこ豪華なお酒や食事であるケースも含まれていると言えるでしょう。
質素さは感じられない場合も多々あります。
「一汁一菜」と「粗酒粗餐」の用法や用例
「一汁一菜という食事は現代ではかなり質素に思えるものだが、かつてはそういう光景が日常だった時代もあるんだろう。
日本が戦争をしていた頃は特に顕著だったんじゃないかな。」
「粗酒粗餐であるとは言われたが、実際は十分すぎる酒と食事のように見える。
謙遜して言う言葉だから、それを真に受けてはいけないと言えるわけだが。」
一汁一菜と粗酒粗餐は実態が違う
一汁一菜と粗酒粗餐はともに粗末な食事、質素な食事といった意味を込めて使いますが、実態は異なっています。
というのも、一汁一菜は本当に質素な見た目の食事をしているものの、粗酒粗餐については実際はそこそこ豪華に見えるケースが多いからです。
だから、両者はそういう部分で見分けていくことが可能なので、覚えておくといいです。