「色合い」と「色調」と「色彩」の違い・意味と使い方・由来や例文

B!

「色合い」は、色の具合です。

色の加減です。

英語では「a shade」「a hue」「a tone of color」で表されます。

「もう少し色合いの濃いものありませんか」は「Haven’t you got something a shade darker?」です。

「着物の色合い」は「the coloring of a dress」です。

「色調」は、色彩の強弱・濃淡・明暗の調子です。

英語では「a shade of color」「a tone of color」「a hue」で表されます。

「やわらかい色調の部屋」は「a room in soft colors」です。

「どぎつい色調の部屋」は「a room in garish colors」「a room in loud colors」です。

「色彩」は、「色」「彩・いろどり」のことです。

英語では「a color」「coloring」「coloration」「a hue」「a tint」で表されます。

「華やかな色彩」は「bright color」です。

「政治的色彩を帯びた団体」は「a politically-tinged group」です。

「色合い」の意味

「色合い」は、以下のような意味です。

①色の具合です。

色の加減です。

また「顔色」のことです。

②性格や傾向の具合です。

③演劇に於いて、男女の情をうつしたしぐさです。

歌舞伎(与話情浮名横櫛)に「お富と与三郎見合ひ、色合いのすれ違ひ有りて」とあります。

以下のように使います。

暗い色合いの絵 落ち着いた色合い 政治的色合いの会 色合いの違う連中
孔雀の羽のような色合い 上下の色合いを考えて服を選ぶ 敗戦の色合いが濃い

「色調」の意味

「色調」は、色彩の強弱・濃淡・明暗の調子です。

「色合い」のことです。

以下のように使います。

暗い色調の絵 渋い色調 孔雀の羽のような色調
黒っぽい色調で夜景を描く

<調の漢字>
字義は「ととのう」「ととのえる」「なつく」「めぐる」「あざける・からかう」「教える」「物の形容」です。

解字では、「言+周」で構成されます。

「周」の部分は「ゆきとどく」を表します。

これらにより「言葉に神経がゆきとどく」を表し「ととのう」「やわらぐ」を意味します。

「色彩」の意味

「色彩」は、以下のような意味です。

①「色」「彩・いろどり」のことです。

②転じて、「傾向」「様子」「性質」のことです。

以下のように使います。

暗い色彩の絵 鮮やかな色彩 進歩的色彩
孔雀の羽のような色彩 色彩感覚 色彩調整

<彩の漢字>
字義は「いろどり」「いろどる」「形・姿・様子」「美しい」です。

解字では、「彡+采」で構成されます。

「彡」の部分は「いろどり」を表します。

「采」の部分は「つみとる」を表します。

これらにより「多くの色の中から、人が意識的に選んで取り上げる」を表し「いろどる」を意味します。

「色合い」は 色の具合・色の加減、「色調」 は色彩の強弱・濃淡・明暗の調子、「色彩」 は色・いろどり」のことです。

「色合い」「色調」「色彩」「トーン」は、類語です。

共通する意味は「色の様子・色の具合」です。

「色合い」は、色の具体的な組み合わせや、人に与える感じの例えを示します。

「色調」「トーン」は、多くの場合、意図的にある効果を狙ってなされます。

特に、「トーン」は、全体から受ける特定の感じであって、一つの傾向をいいます。

一方、「色合い」は、具体的な色の組み合わせの効果を含みます。

「色彩」は、純粋に色そのものを問題とした場合に用いられます。

「色合い」「色彩」は、「交渉は長期戦の色合いを呈した」「左翼的色彩の濃い会合」のように大まかな傾向・性質の意味でも使われます。

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