同士と同志の意味の違い
どちらも「どうし」と読みながら、意味の紛らわしい同士と同志。
- 同士…共通点のある仲間
- 同志…同じ思想や感性を持つ仲間
大まかにはどちらも「仲間」なので、どう使い分ければいいのか悩む言葉ですね。
二つの「どうし」にはどんな違いがあるのか、しっかりと確認していきましょう。
同士の意味と例文
同士とは「共通点のある仲間」のこと。
性別や年齢・身分・境遇など何かしら共通点があるものを指し、人間だけでなく動物やものにも使われます。
例
「野良猫を拾ったんだ。
身寄りのない者同士、一緒に暮らそうと思ってね」(人間と動物)
なお「同士」は本人の意思かどうかは問われません。
例えば男同士といっても、自分で性別を選んだわけではありませんね。
このように、単に種類として同じ仲間を指すのが「同士」です。
同士の例文
- 男同士腹を割って話そうじゃないか。
- 友達同士で卒業旅行に行くことになった。
- 深夜に騒がしいと思ったら、野良猫同士で喧嘩をしている。
- 接着剤同士をくっつけたらどうなるんだろう。
「友達同士」では、互いにその関係にあるという意味も含んでいます。
また必ず他の言葉の後ろに付くことも覚えておくと、使い分けの目安になるでしょう。
同志の意味と例文
同志とは「同じ思想や感性を持つ人」のことです。
理想や目的・主義主張に共通点のある人物を指し、人間以外には使われません。
理想というとスケールが大きく感じられますが、単純に考え方や好みが同じ仲間だと考えると分かりやすいですね。
また「志(こころざし)」とつくように、本人の意思であることが「同志」の前提になります。
同志の例文
- 貧しい子供たちを救うため、同志を募って会社設立を目指す。
- 打倒徳川の同志によって、江戸幕府はその歴史に幕を閉じた。
- あなたもあのバンドが好きなの?それなら私たち、同志だね。
- 同志よ、立ち上がれ!
四つめの例文では、志の同じ人物がどこかにいるものと仮定して、広く呼びかけていますね。
このように「同志」は面識のない不特定多数に向けても使われます。