「調子」は、音楽では音の高低です。
「しらべ」「音調」のことです。
英語では「音調」という意味の場合「a tune」「a tone」「a pitch」で表されます。
。
「ヴァイオリンの調子を合わせた」は「She tuned the violin.」です。
「彼女の声の調子は高い」は「She had a high-pitched voice.」です。
「役者は声の調子をたやすく変えられる」は「Actor can easily modulate their voices.」
「調べ」は、音楽を奏することです。
音律の調子、また楽曲のことです。
英語では「楽曲」という意味の場合「a tune」で表されます。
。
「音色」という意味の場合「a note」です。
「旋律」という意味の場合「a melody」です。
「妙なる調べ」は「a sweet tune」「sweet music」です。
「調子」の意味
「調子」は、以下のような意味です。
1.音楽で音の高低です。
「しらべ」「音調」のことです。
①楽曲の調べです。
②「調弦法」です。
「琴の平調子」「三味線の本調子」などです。
③雅楽の前奏曲の一種です。
前奏曲です。
舞楽に用いられます。
六調子それぞれに「壱越調の調子」「平調の調子」などの曲があります。
2.音声の高低や言い回しのことです。
「語調」「口調」のことです。
3.物事の動きの程合いのことです。
「具合」のことです。
4.「はずみ・勢い」のことです。
以下のように使います。
音の調子が高くて歌えない ヴァイオリンの調子を合わせる
調子はずれ 声の調子を上げる
「調べ」の意味
「調べ」は、以下のような意味です。
①音楽を奏することです。
詩歌をうたうことです。
音律の調子、また楽曲のことです。
源氏物語(明石)に「琴(きん)の御琴取りに遣わして、心殊(こと)なる調べほのかにかき鳴らし給へる」とあります。
②「しらべのお」の略です。
義経記(5)に「しらべのおの鼓を賜はりて」とあります。
③締太鼓のことです。
④かれこれ照らし合わせて考えることです。
調べることです。
「点検」「調査」「吟味」「糾明」のことです。
以下のように使います。
妙なる調べに酔いしれていた 琴の調べ
珍しい調べをかき鳴らす
関連する言葉
<音楽に関する「調子」>
音の高さ・速さ・旋律・調性(短調・長調など)を指します。
また、調弦法(三味線・箏など)では「施法」などを指します。
雅楽では、「音取・ねとり」の役割を持つ特殊な前奏曲そのものをいいます。
<調べの緒・しらべのお>
鼓や太古の革の縁にある穴に通す紐のことです。
胴の両端にあてた表革・裏革の穴に交互に通して連結し、締め方で音調を整えます。
通常「しらべ」と略して称します。
「調子」は、音楽では音の高低です。
「調べ」は、 音楽を奏することです。
音律の調子、また楽曲のことです。
「調子」「調べ」は、類語です。
共通する意味は「音楽での、音の高低の組み合わせ」です。
「調子」は、音律の高低です。
音楽に使われる音の高さの相対的関係を音響学的に位置づけた平均律・純正調などの体系のことです。
音楽ばかりでなく言葉の言い回しや音声、文章による表現の具合なども言います。
「激しい調子で詰問する」のように使います。
「調べ」は、特に楽器に関して用いられます。
また、「音楽や詩歌の表現を通して感じられる情緒や具合」という意味もあります。
「悲痛な調べの詩」のように使います。