旨いは「美味しいという言葉を俗に言ったこと。」

「男言葉」と言い換えると分かりやすい。

美味しいは「美味なことを上品に言ったこと」。

「上品言葉」と言い換えると分かりやすい。

旨いは主に男性が使う言葉ですが美味しいは男女ともに使います。

旨いという言葉の反対語はまずいですが、美味しいという反対語もまずいしかありません。

「旨い」は男性言葉

「旨い」は主に男性が使う「美味しい」の表現です。

女性が「旨い!」と言うのは下品に聞こえます。

「旨」は「匙にとり舐める=うまい」となった言葉で、「旨味」を表す言葉でもあります。

「旨味」はコンブに含まれるグルタミン酸のことで、他の味とともに五大味覚の一つとなっています。

「旨い」は「旨味」を感じることですから「旨い」とも言えますが、「甘い=うまい」と言う言葉にも関係あります。

「美味しい」は上品な言葉

「美味しい」は料理に旨味を感じた時に発する言葉で、男女関係なく使われています。

料理を評価する言葉は日本語に乏しい気がしますが、「美味しい」と言えば誉め言葉になります。

「美味だ」「味が良い」「旨味がある」も肯定的に評価する言葉ですが「美味しい」の一言にはかないません。

「美味しいわね」と言えば「うん、旨い」と返すのです。

「旨い」は「美味しい」の他に「都合の良い」の意

「旨い」は「都合の良い」と言う意味もあります。

「そんな旨い話は常識的にない」「旨い話には必ず落とし穴がある」「旨い儲け話は嘘くさい」、「旨い=うまい=甘い」と言う繋がりが語源にありますが「旨い話」は「甘い話」と同じなのです。

「あまい」の語源は「熟す」なので「熟す=熟む= うむ=あまい=うまい=旨い」となり同じ意味に通じているのです。

「旨い」と「美味しい」とは

「旨い」は美味しいという男言葉で、やや乱暴な感じがするものですから、女性は余り使いません。

別に「旨い=甘い」と言う語源的意味から「都合の良い甘いこと」と言う意味にもなっています。

「美味しい」はいわゆる女房言葉でしたが今では普通に使う言葉です。

味の良し悪しを言う言葉が少ないこともあり、「旨い」「美味しい」「まずい」が主な言い方になっています。

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