「茶碗」と「椀」と「皿」の違い・意味と使い方・由来や例文

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「茶碗」は、茶を飲んだり、飯を盛ったりするための陶磁器を指します。

英語では「a bowl」「a rice bowl」「a teacup」で表されます。

「茶碗一杯のご飯」は「a bowl of rice」です。

「椀」は、汁や飯などをもる木製の食器のことです。

英語では「a wooden bowl」で表されます。

「碗にみそ汁を入れて出す」は「serve miso soup in a wooden bowl」です。

「皿」は、食物を盛る平たく浅い器のことです。

英語では、以下のように表します。

「平たい皿」は「a plate」で表されます。

「深皿」は「a dish」です。

「受け皿」は「a saucer」です。

「大皿」は「a platter」です。

「茶碗」の意味

「茶碗」は、以下のような意味です。

①茶を飲み、または、飯を食べ、その他の飲食に使う陶磁器を指します。

②「陶磁器」のことです。

今昔物語(24)に「茶碗の器」とあります。

③茶碗盛り(ふたつきの茶碗に盛った料理)の略です。

<茶碗の種類>
本来は、茶を喫するための器のことです。

古くは、焼き物の代名詞とされました。

喫茶用の茶碗は、夏用の平たく浅い形のもの、冬用の深くて小ぶりなものに分かれます。

産地別では唐物(中国産や朝鮮産)と和物に分かれます。

中国産には、天目・青磁・染付があります。

朝鮮産には主として李朝時代のものが多く、茶人はそれらを含めて「高麗茶碗」と呼びました。

和物は、楽焼・瀬戸物・国焼(唐津・萩・信楽など)が有名です。

以下のように使います。

欠けた茶碗 茶碗二杯分をボールに入れる
茶碗蒸し 茶碗酒 茶碗盛り

「椀」の意味

「椀」は、以下のような意味です。

①汁や飯などをもる木製の食器のことです。

多くは漆塗りでふたがあります。

②「椀盛り」の略です。

③椀に盛った料理を数える時に用いる語です。

※「碗・わん」「?・わん」は、飯や汁を盛る陶磁器の食器です。

「椀」と区別して用います。

<椀の歴史>
縄文・弥生土器や須恵器、あるいは陶磁器のものは「碗」と書きます。

古来、「碗」には、土器や金属製のものが用いられました。

平安時代から木地の上に漆を塗った朱色や黒色の漆器の「椀」が普及しました。

近世には、蒔絵をほどこした豪華なものも作られました。

「塗り」の種類には、「根来」「輪島」「京」「山中」「会津」などがあります。

江戸時代中期から、陶磁器製の「碗」が登場しました。

瀬戸物や唐津物が有名です。

用途によって「茶碗」「汁椀」「飯わん」などがあります。

以下のように使います。

漆塗りの椀 椀にみそ汁をつぐ

「皿」の意味

「皿」は、以下のような意味です。

①食物を盛る平たく浅い器のことです。

陶磁器・金属製・漆器などがあります。

源氏物語(葵)に「御皿どもなどいつの間にかし出でけむ」とあります。

②供膳などに皿に盛って出す料理のことです。

③平たくて皿に似た形のものです。

「膝の皿」「ペン皿」などです。

④漢字の「脚」の一つです。

「盃」「盆」の「皿」の部分です。

以下のように使います。

皿に刺身を盛る 五皿も食べてお腹いっぱい
皿数を増やす

「茶碗」は茶を飲んだり、飯を持ったりするための陶磁器、 「椀」は 汁や飯などをもる木製の食器、 「皿」は、 食物を盛る平たく浅い器のこと
「茶碗」「椀」「皿」「鉢」「丼」は、類語です。

共通する意味は「食事の時、飯や料理などを入れる器」です。

「茶碗」は飯や茶を、「椀」は汁物を入れる半球型の器です。

「皿」は、浅くて平たい器です。

「鉢」は、「皿」よりも深い器をいいます。

「丼」は、主にご飯ものやうどん・そばなどを盛る厚手で深い大きめの器のことです。

「親子丼」「うな丼」のように、料理の名前としても用いられます。

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